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■怒らせた話12

※R18

これまでの簡単なあらすじ。
誠実な余所者ナノさん。
あるとき、浮気含む数々の悪事がバレ、マフィアのボスにさらわれますた。
両手を鎖に縛られ、ソファの上で苛められております。以上。


膝を抱え上げられ、何度も何度も貫かれる。
「はぁ……んあ……やあ……」
媚びた声が響くたびに、責めもよりひどくなる。
必死に耐えますが勝負の行方は……火を見るより明らかでしょう。
でも、正気を失っているのは私だけではない。
「く……ナノ……っ!」
ボスも、どこか冷静さを失った顔で、私の名を呼び続けている。
額が少しだけ汗ばみ、欲望の赴くまま、といった感じに腰を動かす。
「ご主人様……もっと……っ……気持ち良い……もっと、ひどくして……」
プライドをかなぐり捨てて懇願すると、煽られたのか、さらに××になった××で、
より奥を征服される。
「ああ、あ……や……ああ……っ」
ネグリジェはとうに衣服の意味をなしていない。
××をたっぷり吸った下の布は、引き千切られ、床に放られ、高価であろう絨毯に
卑猥な染みを広げている最中だ。
「ナノ……そう急くな……止まらなくなる……」
「いや、止めないでください……ああ……ブラッド……ご主人様ぁ……っ」
あまりの快楽に涙がこぼれる。愛液は、あとからあとから溢れ、理性を追いやり、
私をただの雌にさせてしまう。
私は喘ぎ、髪を振り乱し、胸をのけぞらせ、さらに足を開いた。
「もっと苛めて下さい……あなたの好きに……ああ……あん……っ……」
限界まで乱れた私を、ブラッドは満足そうに嘲笑う。
「いい格好だ、ナノ……淫らで、浅ましく、男を得ることしか頭にない……」
「あん……ああ……いや……っ」
肌がぶつかり、ぐちゅぐちゅといやらしい音がする。
「ブラッド……外してっ……おね、がい……」
両手を戒める鎖をガチャガチャ鳴らす。
こんな拘束具無しに愛し合いたい。私のボスを心の底から抱きしめたい。
だけど。
「なら言いなさい。私に忠誠を誓い、生涯そばを離れないと」
さながら式場の聖職者のように静かに言う。
私はかろうじて残った理性を、どうにかふりしぼる。
「い……や……っ……」
するとブラッドは、むしろ愉快そうに笑い、貫く速度を緩めた。
「ん……っ」
刺激が薄れたことが不満だったのか、私のはしたない場所が、ねだるように××を
こぼす。熱く潤んだ目でボスを見上げると、ボスは浅く腰を動かしながら、
「ナノ……誓え」
私は薄ぼんやりした頭を左右に振ります。
チッと舌打ちする音。
「……マフィアのボスを激怒させた代償は浅くはない。
これ以上拒むのであれば、本当に部下に払い下げてもいい。
それともファミリー系列の『店』でしばらく働いてみるか?」
……マフィアの系列の店。
雑貨店や喫茶店のような、平和な店でないことは確かでしょう。
「中には、従業員に、特定の服装をさせることが売り物の店もあるな」
ほほう。コスチュームプレイというやつですか。もちろん悪い方の意味の。
「最近は、余所者の格好を真似た様式が一番人気だと聞く。
おかげで君と同じデザインの服や、黒エプロンが、密かに品切れ中だそうだ」
……私の脳裏に、私そのままの格好をした女性従業員が、男性客に媚びを売っている
姿が目に浮かびました。いくら余所者が好かれるとはいえ、この扱いは嫌すぎる。
さすがに熱が少し冷め、嫌悪の表情になる私。しかしブラッドはというと、
「『本物』が現れれば、百倍、いや千倍の額を払う変態どもが、列をなすのだろう。
そういった店に行かされ、男どもに屈辱的な扱いを受けたいか?」
――いえ、今の状況も十分に屈辱的では?
ツッコミは浮かびますが言葉に出来るはずもなく。
――疲れましたねえ……。
つまりまあ、私がどう抵抗しようと、全ての手札はボスにある。
私に出せる札は一枚もなく、ゲームを続ける気力さえ萎えかけていた。

「……ん……っ!」
ブラッドが鎖をつかみ、別の手で私を抱きしめ、キスをした。
密着する身体が熱い。そういえば、さきほどからどれだけ××されていただろう。
ブラッドでさえ、汗で濡れたシャツが身体にはりついている。
「ん……ぅ……」
こうしたやりとりの間にも、ブラッドは私を貫いています。
喘ぎ声と下半身のいやらしい音、唾液と舌が絡む音がする。
「や……あ……あ……――っ!」
そして私が達し、ブラッドも私の中で達して、それでもキスを止めないで。
「…………」
酸欠しそうなくらい舌を弄ばれた後、やっとブラッドが離れた。

相変わらず手は鎖でしばられ、体液をぬぐうことも出来ない。
下着はかろうじて肌にまとわりつき、下半身は白濁したものに穢されている。
私は達した後のぼんやりした意識と視界の中で、ブラッドを見上げた。
――まだ……もっと……。
視線の意味に気づいただろうか。
私を見下ろすブラッドの瞳にも、侮蔑と、そして欲望が浮かび上がる。
「ん……」
そしてまた私たちはキスをした。
何度も征服されたけど、私の中はまだ渇いたまま。
もっとひどくされたいと待ち求めている。
熱い吐息の中、溶けかけた頭で思う。

――もう、どうでもいいですか。

断っても断っても先が見えない。
この上、さらに怒らせてはもうゲームオーバー。
公開プレイだか、部下に払い下げられるんだか、変態な店に行かされるんだか
分かりませんが、最悪の状況がさらに最悪になるしかありません。
それ以前に、彼をここまで怒らせた原因は私にもあります。
それが、少なからず反抗の意志をくじくのです。
「ナノ……っ……」
ボスも待てなくなったのか、まだ熱のおさまりきらない××を私の腰に押し当てる。
「ん……や……っ」
私の身体もこれから来るものを悦び、快感に打ち震えた。
けれどブラッドはすぐにはコトに及ばない。
もう手が動かないのに耐えきれず、再度鎖を動かすとブラッドが、
「誓いなさい、ナノ……」
私だけを見つめる碧の瞳。あと何か疲れました。

――もう本当に……どうでもいいです。

「誓い、ます……」

そしてご褒美のように、灼熱が私を貫いた。

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