続き→ トップへ 小説目次へ ■トカゲ・中 ※R18 「ん……グレイ……やっぱり、場所を……」 「心配するな。この寒さで皆、窓を閉めているし、わざわざ外に出る奴はいない」 「い、いえ、そういう問題じゃ……あ……」 冷えた指に茂みの奥の泉をかき混ぜられ、変な声が出てしまう。 グレイに背を支えられているとはいえ、何しろ下は雪。 へたり込むわけにも行かず、こうなったら早く終わって欲しい一心だ。 脱がされているわけではないけれど、シャツのボタンを外され、肌着がたくし上げ られて、誰かに見られたら露出狂そのものの格好だ。 私を壁にもたれさせ、身体を愛撫するグレイは、構う様子もなく、私の胸に舌を 這わせている。 「ん……や……ああ……」 先端を甘噛みされて声が出る。 本当は冷気に手足の先が冷え、休みたくて仕方ない。 けれど身体の中心は逆に熱くなり、もっと熱が欲しくてたまらなかった。 「グレイ……キスして、ください……」 「ん……」 すぐに答えてくれる大きな身体。 交わる息は白く、グレイの黒いコートに雪が積もる。 ……ていうか本当に寒い。 「グレイ。ねえ、本当にどこか宿に入りましょうよ」 寒くて前のボタンを留めようとするけど、手を握られ妨害された。 「君は寒さに弱いんだな」 苦笑された。いや寒さ云々以前に、街中で×××する趣味自体ないんですが。 「グレイ……」 「分かった、分かった。早く終わらせてホテルに入ろう」 分かってない。ワザとなのか、実は隠れボケ体質なのかそのうち追及したい。 抗議しようとした声は、下にさらなる刺激を受けて封じられた。 「や……あん……グレイ、もっと強く……」 「本当にいやらしい子だ。ほら、声を抑えなさい」 「ん……いじ、わる……」 下から思うままに突き上げられ、何度も揺さぶられる。 でも足を抱えられてるから、グレイの身体にすがることしか出来ない。 前をはだけさせられ、下半身の服を全て取り去られ。 自分の格好への羞恥心もあり、興奮だか分からない熱でひたすらに首を振る。 「グレイ…だめ……や……」 「ナノ……」 穿たれるたびに、身体が悦んで彼を締めつける。全身の体重で受け入れてしまう。 いやらしい音と荒い息づかいが路地裏に響いた。 「やあ……だめ……あ……ああ……」 コートに顔をうずめ、声を出さないよう肩をかむ。 すると、まるで刺激されたように突き上げが激しくなり、恥部から漏れた愛液が 雪の上にこぼれ落ちた。 「はあ……はあ……や……もっと……」 「ナノ……ナノ……」 名前を呼ばれ何度も何度も責められる。 身体が密着し××した私の×××××が彼の肌に擦れる。 押さえようのない快感に目の前が白くなっていく。 もう寒さも場所もどうでもよくなって、私はただ快感を貪った。 「ナノ……っ」 グレイが私の腰を軽く浮かし、一気に突き上げる。 身体の重みで刺激が倍増され、彼の肩に一層強く噛みついてしまう。 「ん……んん…………ん……っ!!」 必死で声を抑えて、全身ですがりつき、やっと達した。 「はあ……はあ……」 ゆっくりと下ろされ、やっと地面に足がつく。 ぼんやりした頭のまま、グレイが脇で雪の上に処理しているのを眺めた。 そして自分の格好を思い出し、慌てて、乾いた場所に放られた衣服を取った。 すると前をしまい、衣服を整えたグレイがハンカチを出す。 「ナノ、これを使うといい。いや、俺がやろう。無理をさせたな」 かなり力を使う体位だったというのに息一つ乱してない。 グレイは私の衣服を取ると、外気に晒された下半身をハンカチでぬぐいはじめた。 「ん……や……」 興奮冷めやらぬ敏感な箇所を、悪戯するように擦られ、声が出る。 「ふふ。まだ元気なようだな。安心したよ」 含み笑いをしながら意地悪な補佐官が言う。 「……あのですね。ここで二回目をやったら、さすがに怒りますよ?」 いちおう釘は刺しておく。 「そんなことはしないさ。さあ、行こう。近くにいいホテルがあるんだ」 そう言ってグレイは私に衣服を返す。 ブツブツ言いながら下着を身につけようとすると、グレイが取り上げ、懐にしまう。 「つけなくていいだろう。どうせすぐに続きをするんだから」 「……………………変態」 ボソリとそれだけ呟いたけど、苦笑されただけだった。 逆らって余計変なことをされてもたまらないので、仕方なく下の服を着る。 ――うう、すっごい違和感。 下半身に直接触れる布地に妙な気分になる。 「さあ、行こう。こっちだ」 夜の路地裏だというのにグレイは迷うことなく、私の肩を抱いて歩き出す。 そして、ついでとばかりに後ろをさわっと撫でられる。 「…………グレイ」 低い声が出る。そうすると意地悪な笑みと共に、さらに触られた。 「……っ!」 足を踏んでやりたいけど、寒すぎてそんな時間も惜しい。 とりあえず路地から出るまでセクハラに耐えるしかない。 前に触れようとする手だけはさすがに叩いて何度も何度も妨害した。 我慢出来ずに殴ろうとすると、そんなときだけ爬虫類のように素早くかわす。 ――この……っ。 楽しそうなグレイを、殺意をこめて睨みながら、足早になる。 ――とにかく、ホテルで満足してもらったらユリウスに会って……。 ……それはそうと、何かグレイとの約束を忘れている気がした。 4/5 続き→ トップへ 小説目次へ |