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■薔薇園の憂鬱・下

※R18

私はビバルディに服を脱がされながら言う。
「私。どうしたらいいのか、よく分からなくて……このままじゃいけないと思うんです
けど、でも出て行く理由があいまいになってきて」
最近よく思う。
――私、本当にここを出る気があるんでしょうか……。
自分でも分かっている。自家製の茶園を作るなど長期作業だ。
私がここにいないと。
でも、私を待ってくれている人がいる場所もある。
「私、やっぱり頭が悪いんでしょうか」
さっきのビバルディの言葉が少し胸に痛い。するとビバルディはほほほ、と笑う。
そして最後の一枚を私の身体から剥がした。
「あれは冗談だよ。おまえは自分の欲望に忠実なだけ。
この世界ではそれはむしろ誇るべきこと。誰一人そしりはしない」
「ん……」
ぐちゅっと、愛液のわき始めた箇所をかき混ぜられ、身体が熱くなる。
「おまえはただひたすらに、一つのものを愛している。
それからおまえを奪えぬ男どもに責があるだけのことよ」
「一つの……もの………?……ゃっ!」
突然、女王が薔薇を一本手折り、私の……に押しつける。
ひんやりした花の感触と容赦なく押し込まれる異物に悲鳴が出る。
「だ、ダメです、ビバルディ……」
「おや、心配おしでないよ。あいつが厳重に手入れをしている。虫や汚れなどついているものか」
「い、いえ、そういう問題では無く……あん……」
やがて茎が折れ、手で薔薇の花をぐしゃぐしゃにしながら私の××を愛撫する女王。
――やっぱり、この人はちょっと苦手です……。
幻覚の中でも、何だか勝てる気がしない。
ふと、女王の薔薇が、色づき膨れた一点を強くこすり、私の口から悲鳴が漏れる。
「だめ、そこは……いじめないでくださ……やぁ……」
「ふふふ、どこをいじめられたくないの?言ってごらん」
「嫌です……恥ずかしくて……そんなこと……」
「なら分からないから止めることは出来ないねえ」
さらに強く刺激され、耐えられず涙が出る。
「やあ……っ……」
女王の笑い声と私の濡れた泣き声だけが薔薇を揺らしていた。

「おや、お嬢さんと楽しいことをしているな、女王」
私が女王のドレスの膝に頭を乗せ、ぐったりした頃。
ブラッドが来た。
女王と帽子屋ファミリーのボス。
どう考えても一緒にいる組み合わせではないけれど、幻覚の共演者なら、と私は自分を納得させた。
それ以前にまともに考える余裕など無い。
私の足の間にはぐしゃぐしゃになった薔薇の花びらが散らばり、どれも雨水をたっぷり受けたように濡れている。
限界まで快感を高められた私は一糸まとわぬ身体を隠しもせず、声なく彼を見上げる。
するとブラッドは、
「やれやれ。そんなねだる目で見ないでくれ。自制が利かなくなる」
そう言って彼は私の前に膝をつき、何やら前を緩めはじめる。
「そこまで導いてやったのはわらわであろうが。不快な」
女王は不快そうに言いながらも、私の髪をなで、ブラッドの邪魔はしない。
「怒るな。お嬢さんを悦ばせたいのはあなたも同じだろう」
「わらわが慰めたかったのだがな……ほら、ナノ。ブラッドによく見せておやり」
「……っ!だ、ダメ……やだ……!」
女王が背後から私の両足を大きく開かせる。
薔薇の花弁と愛液の混じった場所をブラッドに晒され、羞恥で目を閉じる。
軽く抑えられているだけなのに力が強い。
一生懸命に足を閉じようとしても、どうしても閉じられない。
頭を必死に振って、逃れようともがいている間にブラッドが足の間に割り込む。
そうして、涙をながす私に口づけた。
「どの薔薇よりも君は美しいよ、お嬢さん」
そして蜜をこぼしつづける場所に、彼の男性自身が押し当てられる。
「ブラッド……んっ……」
女王に背後から胸を愛撫され、声が漏れる。
瞬間に、待ち続ける場所に、待ち望んでいた灼熱が押し込まれた。
「あ……ああ…やああっ!」
おかしくなりそうな快感に何もかも忘れて声を上げる。
そして本当にリアルな幻覚だとどこかで思った。
すぐに動き出したブラッドはいつもより余裕がなく、私も嬌声を上げながら揺さぶられ
つづける。何度も何度も、猛り狂ったものを打ち込まれ、髪を振り乱して泣いた。
そんな私を支え、女王は涙を指ですくい、なだめるように胸の愛撫を続ける。
「ナノ……ナノ……っ」
「ブラッド……あ……ああ……」
どれだけ経ったか、分からないほどに責め立てられ、一度彼が腰を退いたかと思うと、一気に最奥までを貫いた。
「あ……ああ……ああっ……!!」
そして一番大きな声を上げて私は達し、女王の腕の中に沈み込む。
すぐ後に、私の中で生温かい何かが放たれるのを感じた。

薔薇の芳香の中で意識を落とそうとしたとき、会話が聞こえる。
「おまえ、この子をもっと大事にしておやり」
「言われずとも。いつまでも手元に置いて離しはしない」
「離れる離れないはこの子の決断次第。せいぜい見捨てられないよう機嫌を取れと
言っておるのじゃ」
「あなたはいつも、そんな風に嫌なことを言う」
「間違ったことは言っておらぬよ。この子を一つ所に留めおくのは生半可には……」
どうも口げんかの様相だ。

自分の中に、この二人が仲良くなって欲しい願望でもあったのだろうか。
本当に、変にリアルな幻覚だなと、意識を閉じながら私は思った。

5/5

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