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■紅茶と茶菓子

※R18

「……ぁ……いや……」
最奥を突かれるたび、濡れた音がブラッドの部屋に響く。
……さっき新しい服に着替えたというのに、それをまた汚してしまった。
貧乏性なもので脱ぎますからと訴えはしたものの、逆にブラッドの何かを刺激して
しまったのか、結局着たままで強行された。
ちなみに場所はソファ。
「あ……ああん……ゃ……」
痕がつくかと思うほど愛撫された胸ははだけられ、下はブラッドと私の体液で
ぐしゃぐしゃになりながらも完全には取り去られず。
膝に引っかけられ、今も汗と愛液をたっぷり吸い込んでいる。
「はあ……あん……あ……ブラッド……」
私は痛みだか快感だかも区別がつかず、ただ熱に浮かされ必死にブラッドにすがり、
あられもなく腰を振り、声をあげる。
「ナノ……っ……」
「ああ……ああっ」
一際強く押し入られ、声を上げて乱れ……ガクッと支えが無くなった。
「あ……っ」
「おっと。危なかったな、お嬢さん」
動きすぎてまたソファから落ちそうになって、またブラッドの大きな手に支えられた。
「あの、ブラッド……やっぱりソファはちょっと……」
「別にいいだろう。落ちそうになれば私が支えるから問題ない。
それに、お茶会の最中にベッドには移らないよ」
「お茶会……ねえ」
私はチラッと目をテーブルにやる。
もう私が淹れた力作のブレンドティーは、完全に冷めているだろう。
「あ……あん……あなたは……お茶会を……ああ……もっと、大事に……すると……」
揺さぶられながらも抗議の声を上げる。
神聖なお茶会の最中に、いきなり腕をつかまれソファに引き倒された。
囲われている事を自認している身でも、さすがに声が冷たくなる。
けれどブラッドは私を責め立てながらすまして、
「ああ。そうとも。自分でも少し驚いているよ……まさか私が紅茶より茶菓子に手が出るとは」
――茶菓子……。
ペットから『物』にまた格下げですか。
そりゃ確かに久しぶりに淹れたけど、そんなに紅茶がお気に召しませんでしたか。
ブラッドが紅茶のことをおろそかにするなんて。
「すねるな、お嬢さん。逆だよ。素晴らしい味だった。
もちろん君も、な」
「……ぁ……いや……」
なだめるように腰を進められ、かきまぜられた箇所からぐちゅりと二人の体液がまじったものがソファにこぼれる。
ブラッドはそれを指ですくいとり、私の口元に近づける。
「ん……や……」
嫌だと思いながらも、舌は彼の指に吸いつく。
しばらく私が彼の指をしゃぶる淫猥な音が響いた。
やがて私の口から唾液に濡れた指を引き出すと、それを軽く舐め、
「美味い茶菓子があれば、紅茶の味がさらに引き立つというものだ」
――それ、いろいろ違う…。
食ってる最中に紅茶が冷める茶菓子がどこにある。
「あ……ああ……」
ツッコミをしたかったけど、再度ブラッドが動き出し、私はまた動きに翻弄され、喘いだ。

やがて耐えきれず私は声を上げて達し……本当にソファから落ちそうになった。
そして、またブラッドに受け止められた。
「ブラッドぉ……」
こちらは抗議するけれど、ブラッドは違うようだ。
「ナノ……」
本当に愛おしいと言いたげに私を抱きしめ、唇を重ねる。
「ん……」
私も彼の首に腕を回し、答える。
するとブラッドの唇が首筋をたどり、ゆっくりと胸元に下りていく。
どうも二回戦が始まるらしい。
――あの、もういい加減ソファから移動しませんか。
けれどそれは私の口から出ること無く。
代わりに甘い喘ぎ声だけが終わりを知らないかのように漏れつづけた。

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