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■ハートの城の書庫・下

※R18

ビバルディは私を抱き上げ、私たちはテーブルの上に横たわる。
どちらともなく抱きしめ合い、十分に勃起した互いの×××××をゆっくりとこすり
あわせると、私の内からも液があふれてくる。
あふれた液は下着の隙間から漏れ出し、由緒あるだろうテーブルに卑猥な染みを作る。
私は女王陛下にさらに刺激を求めて抱きつく。
「ん……ビバル、ディ……」
「ん?待てないのか?ではこれで我慢せい」
するとビバルディが起き上がる。
そして私が積んだ分厚い古書を一冊取り、金属で補強した角の部分を私の下着に押し
当て、深く押し込む。ぐちゅっと濡れる音。
快感と、少し戻る理性。
「あ……ああ……だ、ダメっ……!」
私は真っ白になって首を振るものの、興奮していることは下着の隙間からこぼれる愛液で丸わかりだ。
それは古いページの間にみるみるうちに吸い込まれていく。
「ふふ。女王が許す。どうせ誰も読まぬものだもの」
「私が…よみ……ます……」
「なら、しばらくは消えない染みを見るたびに思い出すだろうよ。女王との一夜の契りをな」
さらに強く、冷酷に古書を動かし、ビバルディは微笑む。
だけど私は首を振る。さすがに本ではイキたくない。作者への冒涜でもある。
「ダメです……本だけは、止めて……」
「やれやれ。わがままな子じゃの」
興味を失ったようにじっとり濡れた古書を投げ捨て、私の下着をつかむ。
一気に下げられると、光る液が糸を引いた。
ビバルディは容赦なく両手をかけて大きく開かせると、そこに深く指をうずめる。
「あ……ああ……あ……へい、か……」
私は待ち望んだ刺激に身悶えた。
「ふふ。熱いのう……溶けてしまいそうだ」
そして傍らにあった食べかけのチョコレートを取る。
「さて、これも溶けるか試してみよう」
「び。ビバルディ……?……や!ぁ……」
私は首を振るが、女王は止めない。チョコレートを大きな欠片に割り、
「女王に命令した罰じゃ」
一番大きな欠片を谷間にうずめた。
「あ……やだ……あん……ああ……っ」
熱い箇所に何度もこすりつけ熱で無理やり溶かしていく。
そしてほどなくして半分溶けたそれを、無理やり私の口に押し込む。
甘い味と……形容しがたい、初めての味わい。
「お食べ。おまえの蜜と甘いチョコレートが為した美酒をな」
「ん……ん……」
拒否しようとしたけれど、生理的な反応で飲み込んでしまう。
そしてビバルディがやっと離れる。
私はチョコレートをかき出そうとして茂みの奥を激しく激しくかきまぜ……
「あ……ああ……ん……っ」
すぐに目的を忘れ、快感の導くままに指を動かす。
ビバルディの前ということも忘れて乱れ、ついに大きく息をつくと、身体を二つに
折って激しく喘いだ。
「おや……結局自分の指で果てたか。フン、面白みのないことよ」
けれど私は答えられず、解放感に荒く息をつくばかり。
谷間は、とめどなく甘い香りのする汁を、書庫の机にこぼしつづける。
けれどビバルディはまだ終わっていない。
「ナノ、まだおまえの女王を満足させる仕事が終わっておらぬぞ」
冷酷なビバルディに促され、私は女王陛下に奉仕すべく彼女の股間に再び頭をうずめる。
書庫の堕落した時間はまだ終わらない。

…………

広大な浴室でペーターは念入りに全裸の私を洗う。
……なぜかいつものスーツ姿で。
「薔薇の香りがします……チョコレートの香りも。それと白百合の……媚薬か。
かなりの量が使われたようですね。本当に悪知恵だけは働く女だ」
ペーターは忌々しそうに舌打ちする。
「ん……」
でもペーター=ホワイトは私を決して傷つけない。
私が未だに男女の行為に恐怖心を残していると知っているから、私の肌に触れながら
決して一線を踏み越えてはこない。
欲望に忠実な者が大半のこの世界で、私のために自分の性欲を完全に抑えている。
――でも強引に一線を越えてくれれば、楽になれるかと思うと気もあるんですけどね。
何て死んでも口には出せない。そうしたら最後、本当に襲いかかってくるだろう。
「ん……ん……」
私はまだ媚薬が抜けきらない。
身体に触れるペーターの指さえ快感で、私は自然に足を開き、ペーターを見上げる。
「…………そんな目で他の男を見ないでください。その目に耐えられるのは、きっと僕だけだ」
でもそう言うペーターも苦しそうだ。
彼は腰掛けに座る私を抱き上げ、代わりに自分が座り、私を膝に乗せる。
そして私を後ろから抱きしめ、石鹸と体液のあふれる谷間に容赦なく指をしずめた。
「あ……ああっ……!」
欲しい刺激が与えられ、私は悲鳴を上げる。
「ナノ……」
そして強く抱きしめられる。
濡れて肌に張り付くペーターのスーツ。
でも座らされている場所に感じる彼の雄。
それは、これ以上にないくらい反応していた。
それでもペーターは私が傷つく事は決してしない。
その代わり、早く終わってくれ、と言わんばかりに私の谷間をぐちゅぐちゅと音を
立てて乱暴にかき回す。同時に別の手で胸を激しく愛撫し、私の反応を誘う。
「ペーター……ペーター……っ!」
「ナノ。ああ、ナノ……」
刺激に耐えきれず、ついに私は声を上げてペーターの腕の中で達した。
ペーターは私をかき抱き、激しく名前を呼び……それ以上は何もしない。
互いにはち切れるような欲望を抱きながら、それが向かい合う事はない。
この上なく清らかで、そして歪んだ関係。
けれど、それがペーターの選んだ道のようだった。

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