「というか....これ、全員に見られて....」
「た、な」
「〜ッ!?」
零くんが苦笑しながら言うから恥ずかしくなって彼の影に隠れる。ああ、もうどうしよう...こんな恥ずかしい姿を沢山の人に見られるなんて。学生の時から零くんと恋人らしいことするの、2人きりのときだけだったのに。顔が、全身が熱い。きっと今私は真っ赤になっているのだろう。
「うー...」
「流架」
「はぃ....?」
小さく返事をして顔を上げる。と
ちゅ、
軽いリップ音がして唇に当たった柔らかいものと彼のやけに綺麗に整った顔が離れていった。
「(....はて?)」
「...公表してっからい〜だろ」
舌舐めずりをして満足そうな笑みを浮かべた彼が小声で言った言葉と周りのヒュ〜っという声で自分の身に何が起こったのか一瞬で理解し、思わずしゃがみ込んだ。
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