「え!UNDEAD、学院祭で執事喫茶やるの!?」
私の驚いた声にリーダーである朔間零がこくり、頷いた。
学院祭が近付いてきた今日この頃。
放課後、皆が学院祭での出し物の準備で賑わっている中、他校にいるアイドルとユニットを組む事になった私は、歌のレッスンでもしようかと廊下を歩いていた。本来ならば私も何か出し物をするべきなのだが、紅一点であり、ソロで活動しているが故、何かを1人だけでこなすのは難しいという事で、出し物の代わりにユニットお披露目をすることになった。
そうした経緯もあり、相手の足を引っ張らないように練習しておこうと思っていたのだが...突然現れた朔間さんに捕まり、軽音楽部の部室に連行され、今に至る。
3年になってからパッタリと無くなっていた朔間さんの拉致行為。今までは担がれて運ばれていたが、お姫様抱っこに変わっていたのは彼なりの優しさなのだろう。....いきなり抱き抱えられたときは本当に死ぬかと思ったが。
「で、それと私がここに連れて来られたのと何か関係あるの?」
「少し小耳に挟んだんじゃが、お主、学院祭ではユニットお披露目だけで後は何も無いんじゃろ?」
「よく知ってるね」
「嬢ちゃんのことは大体知っておるよ。
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