「...祐」


しばらくして、くっついてきて離れない幼馴染の広い背中をぽん、軽く叩いて離れるよう催促する。不満そうにゆっくり離れた彼は拗ねたような寂しそうな顔をしていて。「もっと抱き締めてたい」なんて小さく不満を口にした。


「...チャラ男」

「俺来るもの拒まずだけど自分からは行かねーから」


可愛らしくそっぽを向いた彼に笑うと彼は身を屈めてグッと顔を近付けてきた。綺麗に整った顔が直ぐ目の前に来て、わあまつ毛長いーーなんて呑気に考えていると彼の吐息が私の唇の近くを掠めた。


「!」


咄嗟に彼の唇を手で覆うとするとそれを狙っていたかのように手を取り、私の指先に唇を落とした。そして再度腕を引かれて引き寄せられる。ニッ、口角を上げた祐は私の耳元に顔を近付け"キスされるかと思った?"と囁いた。


「ン!」





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