5年前、協会の研究所に傷を負ったボーマンダが侵入。施設を破壊しレックウザが逃亡。責任を負う形で当時ジムリーダー試験を受けていたセンリがレックウザの捜索にあたる。協会は彼の5年間ジムリーダー就任試験を受験する権利を剥奪。

現在、レックウザがいると思われる場所を発見した模様。トウカのジムリーダー就任。ジムリーダーとして活動しつつレックウザの捜索を続行。家族もジョウトからホウエンへ。



「レックウザ、ね」

封筒から取り出した分厚い説明書と報告書に手をつける。最初の数頁に目を通し、少し雑にテーブルに投げた。椅子の背もたれに寄りかかり、足を伸ばしてだらん、と腰掛ける。私にこの書類が届いたということはやはりそういうことなのであろう。

もしものときに、と普段の手持ちと入れ替えておいたモンスターボールをチラッと見る。中にいた相棒達が私の意図に気付き、その中の1匹がボールの中から出てきた。

「リーグまでノンストップだったから、ゆっくり休ませてあげてたのにごめんね。」

「グルル...」

喉を鳴らして擦り寄ってくるウインディ。
手を伸ばして頭を撫でてやると嬉しそうに鳴いた。
私がジムを回っていた頃、通りかかった森でボロボロの状態で倒れていた彼。当時はガーディーだったが、ガーディーもホウエンのポケモンではないから捨てられたのだろう。

「こんなに強くなるのに、お前の前の主人は馬鹿なことをしたね」

可愛らしい表情を浮かべるウインディを撫でながら無駄に広く作られたリビングを見る。外にもしっかりとした放牧が作られているが、家の中でもある程度のポケモンを出せるように、とダイゴとミクリが業者に頼んでくれて、リビングの天井は高く、住居スペースの他にポケモンを自由に出せるスペースが作られた。

今、そのスペースにはダイゴに貰った色違いのメタグロスが安心しきった様子で寛いでいる。...出来れば、あの子は今回の戦闘に連れて行きたくなかった。

昨夜のことを思い出して小さくため息を吐いた。




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