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「帝人くーん!パソコンどこに置くのー?」


池袋のマンションにて引越し作業が行われた。
新しく契約したマンションに引っ越すのにも、なかなか日程が合わず、同棲メンバー同一の日に引越しとなった。

もっとも荷物が少ない予定だった帝人には元々あまり荷物はなかったのだが、数々のプレゼントのおかげでダンボール6・7個という結果になってしまった。

臨也はパソコンセットを片手に、リビングにいる帝人に指示を仰いだ。


「帝人君の下着、一枚もらってもいーい?」

「ダメです。却下します」


最も問題児な臨也は、頭は切れる。
手が離せず返事が出来ない時は邪魔にならず、かつ見つけやすい所に置いてくれているだろう。

だが下着を取られては困るので、すぐさま返事を返した。


「…あ、静雄さん。そのソファですが、もう少し壁側に置いてもらってもいいですか?」


リビングでは静雄と共に家具の配置を変えている。

静雄は片手で軽々とソファを持てるため、作業はとてもスムーズに終わらせることができそうだ。


「お、っと…わりぃ。ちょっと壊しちまった」


…パイプ棚が妙な方向に曲がってしまったりという問題も起きているが…後で微調整だ。

今は全体的な荷物の積み入れが先決だ。


「帝人君、この予定表どこに飾る?」

「えーと、じゃあ電話の上にでも……って、なんだか…豪華ですね…」

「折角だし特注を頼んだけど…ダメ?」


一週間の各自の予定が書き込める100均のホワイトボードを幽に頼んでいたのだが、デジタル式の最新型でなおかつ宝石が散りばめられていた。

高校生のアルバイト代数ヶ月、いや数年分の価値はありそうだ。

…見なかったことにしよう。考えないようにしよう。


「オレは何すればいい?」

「ひゃぁ!!デリ雄さん!急に腰に手回さないで下さいよ!!」

「暇だし」

「暇って…うー…とりあえずテレビ周りの片付けお願いします」


既に大型テレビがリビングの壁に嵌め込まれていたが、その前はダンボールやら梱包素材が散乱している。

電子煙草を口にしたまま、デリ雄は黙々と作業にとりかかった。





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