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37 交歓


名前の薄く開いた唇を割り斎藤の舌がそっと侵入すると歯列をなぞり更に奥へと進む。小さな舌を捉えて吸い上げ絡ませればいじらしく求め返してくる名前に斎藤は否応なく高まっていく。合わせた唇の隙間から洩れる悩ましい息遣いに抑えきれない欲情がせり上がる。
肌に触れ全てを忘れてどこまでも名前の中に溺れたい。
右手で袴の紐を解こうとすると、ぴくりと震え彼女の手が斎藤の腕を押さえた。

「嫌か?」

切なく見つめれば上気した頬に目元を赤く染めながら、名前が小さな声で訴える。

「……ここでは」

沖田に引き込まれたここは使用されていない部屋であったが、勝手場に程近くいつ誰が入って来ないとも限らない。

「俺の部屋に行こう」

抱き起こし胸に抱くと微かに頷いた。
足音を潜めるように自室に辿り着くなり、障子戸を閉める手ももどかしく斎藤は再び名前の唇を貪るように求めた。彼女を脚の間に膝立ちさせ長い口づけを続けながら薄紅の紐をほどくと黒髪がはらりと広がる。髪の一本一本までが愛おしく手で掬い上げて唇を寄せる。
名前の指先が斎藤の髪に触れ白い紐を引いた。互いに揃いの結い紐を絡めた指を繋ぎ合わせてまた深く求めあう。





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MATERIAL: ユリ柩 / FOOL LOVERS

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