FILE.9
発見された日記は彼の苦しみであふれていた…
別れた後も彼女を忘れられずに会いに行ったこと…
アイドル生命を絶ってでも彼女を取り戻したいと思いつめていたこと…
そして…
せめて、彼女の誤解は解きたい…
このままでは生きていけないという言葉で終わっていた…

「結局…嘘と誤解と偶然が重なり合って起きた悲劇だったというわけか…」
「ん?あちっ」
「毛利君!!君の推理どおりだよ!!見直したぞ、名探偵!!」
「ふえ?」
「ふ〜っ。疲れた〜!!」
「…お疲れ様」
「?」

何はともあれ、おじさんも目を覚ましてあたしと新一の活躍によって事件は無事に解決した
…とはいってもあたしは後半何もしてないのよね

そして3日後―…

「へー…指紋出てきたのね…」
「そうよ!お父さんの推理どおり、クシからバッチリ!!わたし、お父さんの事見直しちゃった―!!」
「あっ、そう…」
「…」
「結局ヨーコさん、ゆう子さんのこと訴えなかったみたいよ…これからもライバルでがんばろって!」
「「ふーん…」」
「あっ、ヨーコさん!!強いね彼女…あんなことがあったのにもう立ち直ってる!」

蘭と新一と買い物に行った帰りにテレビに映っている沖野さんを見て、蘭は感心するようにいった
ちがうよ、蘭…
彼女は悲しみを隠して一生懸命演じてるのよ…
ファンが求めてる…
偶像(アイドル)ってやつをね…

「「へ?」」
「でも、わたしはダメね…彼女みたいに強くなれない…」
「蘭ねえちゃん…?」
「…蘭姉?」
「望と新一がいなくなったぐらいで、夜も眠れないんだもん…ホントにダメね…」
「う、うん…」
「…」
「ホントに…」

…蘭


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