FILE.8
「!?そういえば、さっき、あんた確かトイレの場所を知ってましたね…ここに1度も来た事ないのになぜなんでしょうねー?」
「あ、あ…」
「なぜだかいってやろうか?それは池沢ゆう子お前が犯人だからだ!!!お前はヨーコさんにスキャンダルを起こすためにこの部屋で、この男を殺したんだ!!」
「ち、ちがう…わたしは殺してない…その男が急に襲ってきたから抵抗しただけよ!!殺してなんかいない!!」

今回はやけに気合い入ってるわね、おじさん…
図星をつかれて何もいえずにいた池沢さんはおじさんが殺したのかと聞くと必死になって弁解をし始める

「お、襲ってきた?」
「この部屋でか?」
「…そうよ…」
「じゃあ、あんたやっぱりこの部屋に…」
「そうよ。入ったことがあるわよ!!楽屋で盗んだこの合い鍵でね!!」
「ゆ、ゆう子さん…」
「最初は、わたしの仕事をとったヨーコへのイヤがらせだったのよ!!無言電話をかけたり、ヨーコを隠し撮りした写真を送ったり…でも、ヨーコは平気な様子で仕事してたわ!!」

開き直ったようにいう池沢さんに沖野さん達は驚いて池沢さんを見た

「だから、私頭にきてヨーコの留守中に部屋に忍び込んで探してたのよ…何か、スキャンダルのネタはないかってね…」

そして、池沢さんの話によると今日の昼間、この部屋に入ったら死体の男も入ってきて襲われたらしい

「なるほど…その時ですな…イヤリングがとれたのは…」
「フン…勢い余って殺しちまったんじゃねーのか?」
「殺してないっていってるでしょ!?」

おじさんも案外しつこいわね…
よっぽど池沢さんを犯人にしたいのかしつこく聞くおじさんを見ながらあたしはそう思った


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