FILE.8
「確かにそうよ…私は、ヨーコにドラマの主役をとられて、恨んでいたわよ!!でも、これはヨーコの部屋で起こった殺人事件でしょ!?なんでわたしがわざわざここに、呼び出されなきゃいけないわけ!?疑うんなら家主のヨーコを疑うのが筋じゃなくて?」
「ゆ、ゆう子さん…」
「き、きさま…」

池沢ゆう子さんがヨーコさんの部屋に来て不機嫌そうに文句をいう
それを聞いて今にも殴りかかりそうなおじさんを目暮警部が抑えた

「確かにおっしゃるとおりです。池沢ゆう子さん…死体の背中には部屋にあった包丁が刺さっており、その凶器からは沖野ヨーコさんの指紋しか発見されてない…しかも、この部屋は25階!!鍵を持っている者以外は外部からの侵入は不可能だ!!」
「フフフ…そういうことならわたしは関係ないわね!だってわたしはここに来たの初めてなんだもの!」
「じゃあ何でこれがここにあるんだ!?あんたのだろ?このイヤリング!!」

目暮警部の話を聞いて自分は関係ないという池沢さんにおじさんは先ほど見つけたイヤリングを見せつけるが…

「あらそうよ!!どこかでなくしたのかと思ってたけど、見つけてくれたのね!」
「イヤリングだけじゃない!下の管理人も証言してるんだ!!あんたに似た人を見たってな!!」
「似た人は似た人よ!わたしじゃないわ!!バカバカしい、ちょっとトイレ借りるわよ!!」

池沢さんを犯人だと主張するおじさんとは裏腹に自分は犯人じゃないといい、トイレを貸して欲しいという

「ま、まて!!まだ話が…」
「しつこいわね!!わたしのイヤリングが落ちてたぐらいで犯人にされちゃたまんないわよ!!早く帰らせてよ!!わたしだって忙しいんだから!!フン…今人気No.1のヨーコほどじゃないけどね…」
「…」

そんな池沢さんを呼びとめるおじさんに怒鳴ると沖野さんにも嫌味をいい出した

「でも、このことがマスコミに知れたらあなたのイメージは急降下…そしたらあなたも暇になるかもね!!」
「「!?」」

こ、この2人…
…後ろ姿がそっくりだわ!!
それに、あの人どうして…



あなたに似た人



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bkm
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