「あの包丁はあなたの物ですか?」
「え、ええ…」
「ではあなたの指紋がついていても当然というわけですな…」
「は、はい…」
…目暮警部沖野さんを疑ってるのかしら?
沖野さんにいくつか質問をする目暮警部を見て警部は沖野さんを疑ってるんじゃないかとあたしは考えていた
山岸さんもあたしと同じことを思ったみたいで…
「ま、まさかヨーコを疑っているんじゃ…」
と、目暮警部に聞く
「誰だね君は?」
「マ、マネージャーの山岸です…」
「で?お二人は被害者に見覚えは?」
山岸さんのことを知らない警部は山岸さんがマネージャーだという事を聞いて被害者が知り合いじゃないかと2人に同じ質問をした
「そ、それが…」
「怖くてまだよく見てないもので…」
「じゃあしっかり見てもらいましょうか…」
「「!?あ…あ…」」
目暮警部に許可を得てそ〜っと死体に近づくと2人は真っ青な顔をし始める
「見覚えがあるんですか?」
「い、いえ。もっと近くで見ないと…うひゃああっ」
「「!?」」
「ダメですよ、死体に触れちゃ…」
「す、すみません!つい足がすべって…」
山岸さんはもっと死体に近づくと死体に倒れこんで“何か”を抜きとっていた
「あのマネージャー。今、確かに…」
「…ええ、確かに死体の指から何かを抜き取ってたわね…」
何を…!?
「「!?」」
山岸さんのポケットからさっき抜き取ったであろう物が落ちた
「で?見覚えはあるんですか?」
「やっぱり知らない人です…なあ、ヨーコ?」
「え、ええ」
「?」
「ハハハ…」
落ちた物を拾う新一に気づいた山岸さんは不思議そうに見ていたけど新一が笑って誤魔化したからかたいして気にしてなさそうだ
「まあいい…被害者の身元がわかれば、はっきりするさ…」
「「か、髪の毛!?」」
「あの死体の指に髪の毛が!?いったい誰の!?」
「どうしてあのマネージャーがそれを隠すの?」
まさかこの事件の犯人は…