FILE.6
「実は…」
「誰かに監視されてる!?」
「はい…」

沖野さんの話によると家具の位置がかわってたり、隠し撮りした写真が送られて来たり、無言電話しょっちゅうで昨日なんかいきなり夜道で誰かに追いかけられたのだという…

「週刊誌の記者かなんかじゃないんですか?」
「わたしも最初はそう思いました…でも、行動がちょっと不気味で…わたし怖くて怖くてこのままじゃ夜もろくに寝られません!!」
「お、おのれ、ヨーコさんになんて事を…」
「あのー。この件はできれば内密に調査していただきたいのですが…警察ざたになりますと彼女のイメージが…」

沖野さんのマネージャーかしら?
今まで黙っていた男の人が話に入ってくる

「あんた誰…?」
「も、申し遅れました…彼女のマネージャーの山岸です…」
「フーン。マネージャーねー…承知しました!極秘に調査するといたしましょう!!」
「あ、ありがとうございます!!」

おじさんが極秘に調査するというと沖野さんと山岸さんは嬉しそうにお礼をいった
イメージ、ね…
イメージを気にして極秘に調査しなきゃいけないなんてアイドルも大変だわ

「では、ここに住所と電話番号をお書きください…」
「は、はい!」
「そしてこれにサインを…」
「はい?」
「“小五郎さんへ”も忘れないで…」

住所と電話番号まではまだわかるけど、サインは調査に必要ないわよね

「なーに…この名探偵、毛利小五郎に任せれば大丈夫!!ヨーコさんに、指一本触れさせませんよ!!ハハハハ。とりあえず、ヨーコさんの部屋を調べてみましょうか…」
「は、はい…」
「ねえ。お父さん!!わたしも行っていい?」
「あん?」
「だってアイドルの部屋ってどんな所か見てみたいもん!!ねー、柚香ちゃんとコナン君もそうでしょう?」
「「う、うん…」」
「来てもいいが絶対に仕事の邪魔をするなよ…」
「はーいっ」

蘭…
ホントにあたし達のこと心配してるの?
嬉しそうに返事をする蘭を見てあたしは密かにそう思っていた


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bkm
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