FILE.6
「まあ、とにかく早く元の体に戻らにゃならんのー…」
「ああ…このままじゃ、何もできないし…」
「それに…」

蘭をこれ以上心配させないためにもね…

「おお、そうじゃ!!君らの捜査の役にたつと思って、作った物を…」
「「?」」

役にたつ物って何かしら?まともな物だったらいいな…
ガラクタをあさっている博士を見て何を出してくるのか少し不安になりながら待つ

「これじゃ!!」
「なんだよ、それ?」
「…?」
「蝶ネクタイ型変声機とミュージックプレイヤー型通信機じゃ!!」
「へ、変声機?」
「…通信機?これが?」

ガラクタの中から博士が取り出した物は蝶ネクタイとミュージックプレイヤーだった
博士によると変声機と通信機なんだとか…

「裏に付いてるダイヤルをまわせば、色々な声が出せるのじゃ!!」
「へー…」
「…面白そうね」

新一はネクタイでいろんな声を出して試してる

「老人の声も子供の声も男も女もそれ1つでバッチリじゃ!!きっと役にたつぞ!!」
「ねぇ、博士…コレはどうやって使うの?」

…何かシールも付いてるけど飾りかしら?
ミュージックプレイヤーをいじってみてもどう通信するのかわからないから博士に聞いてみた

「ああ、それはこのシールを通信したい電話機などに付ければ電話番号がわからなくても通信可能になるんじゃよ!!」
「…へぇ」

ケータイを持ってないあたしからしてみれば便利な物ね…
後で博士の電話にシール付けてみようっと

「なあ博士!!これもいいけどもっとすげー物作ってくれないか?」
「ん?」
「犯人を一発で捕まえられるよーな、すっげーメカをよー!!わかるだろ?オレ、小さくなって体力も落ちてんだ…だから犯人見つけても捕まえられねーんだよ…」
「新一が頼むならあたしもお願いしようかな…移動が楽な物を作ってくれたらありがたいわ。あたし、走りすぎると咳しゃうし最悪倒れちゃうから」

元々体が弱いというものの走る度に咳をするのはちょと厄介だし…

「よしわかった。ワシに任せろ!考えておこう!!」
「けど、せっかく作ってもらってもあの依頼の来ない探偵事務所じゃ使い道がなかったりして…」
「…それはいえてるわね」
「それは望君、新一君、君らしだいじゃ!!君らが影でがんばって事件を次々と解決して、あの毛利君を名探偵に仕立て上げるのじゃ!!そうすれば彼の名も上がり依頼もバンバン来るようになる!!」
「あのおっちゃんを…」
「名探偵にね―…」

…仕立て上げるって簡単にいってくれるわね
あのおじさんを名探偵にするなんてある意味至難の技じゃないかしら…?


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