FILE.3
「ねえねえ、おじちゃんあそこの犬がね…」
「うるせぇ―っ!!!ガキはすっこんでろ!!!蘭!!そのガキどもから目を離すな!!」
「はいはい…」
「ちぇっ…」
「だからいったじゃない…」

おじさんに“犬のこと”をいおうとした新一はやっぱり怒られた
…まったく、あたし達が高校生探偵工藤新一と黒崎望だったときはみんなあたし達の推理に感心してくれてたのに…
小さくなった途端、だれもあたし達のいうことを聞いてくれないわね…

「くそっ!!」
「…」

元に戻ったらひざまずかせてやるわ
新一も苛立っていたようでそばにあったボールを蹴り始める
あたしはというと落ちていた木の棒で絵を描いていた

「わぁーっ!!コナン君サッカーうまいのね!!まるで新一みたい…日向ちゃんは絵を描いてるの?」
「え?うん…」
「柚香ちゃん、絵描くのうまいのね…望も絵描かせるとすごいのよ?」
「へ、へぇ…」
「新一も考え事してる時、コナン君と同じようによくそれをやってたよ…」

蘭はボールを蹴る新一を見ながら呟いた
まぁ、本人だしね…
それにしても、おかしいわよ…この事件
…犯人はどうして家の中で誘拐したのかしら?
通学途中を狙えば、もっと簡単だったのに…
それに姿まで見られるなんて、不用意すぎるわ…
黒ずくめの奴らだったらそんなヘマはしないハズ
…でも、電話の声を変えたり使用済みの札を要求したり妙に冷静なところもあるわね…


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