「こんな夜中にどこに行く気?また、お酒、麻雀?それとも…」
「フフフ…仕事だ!!!」
「え?」
おじさんは蘭の質問に答えず嬉しそうに叫ぶ
「さっき電話があったんだよ!!娘が黒ずくめの男に誘拐されたと親から依頼が来た!!オレの力を借りたいってな!!」
「「!?」」
く…黒ずくめの男!?
探偵事務所だからあいつらの情報が入って来てもおかしくはないけど…
いくらなんでも早すぎないかしら?
「ちょっとお父さん!?」
「ヘイ、タクシー!!」
「「…」」
タクシーを呼んでいるおじさんを見てあたしと新一は顔を見合わせて頷く
「蘭姉、あたし達も行こう!!」
「え?」
「早く!!」
「ちょ…」
唖然としている蘭の腕を着かんであたしと新一はタクシーに向かって走った
「弥生町の“谷”っていう、でっかい屋敷だ!!とばしてくれ!!」
「フッフッフッ…事件だ!!事件だ!!事件がオレを呼んでいる…この名探偵・毛利小五郎をなあ!!」
「「“名”じゃなく“迷”でしょ…」」
「え゙!?」
仕事が貰えて相当嬉しいのかタクシーの中で叫んでいるおじさんを呆れながら見る
「なんでおまえが乗ってんだ!?」
「わたしじゃないわよ!この子達が勝手に…」
「「お車!お車!わーい!!」」
おじさんはあたし達が乗っていることに驚いているからあたしと新一は子供っぽくいっておいた
「なんだこいつらは!?」
「阿笠博士の親戚の子よ!!」
「おりろー!!オレの仕事のジャマをする気か―!!」
「バカねー!!ここは高速道路よ!おりられるわけないでしょ!!」
まってなさい黒ずくめの男…
あなた達の居場所をつきとめて、あの薬を手に入れて元の体に戻ったら…
あなた達の悪事をすべて暴いてみせるから!!
→あとがき