FILE.1
「いいですかみなさん。僕が犯人で警部が被害者ですよ」
「うむ」
「まずセーフティーガードをおろす前にバッグのような物を背中にはさみガードをおろす、するとほら!隙間ができて簡単にぬけられる。次にあらかじめ用意しておいた輪にフックのような器具を取り付けたものを取り出しそしてガードに足をかけ体を後ろに伸ばし被害者の首にかける…もちろん真っ暗なトンネルの中でね。仕上げに輪の先に付いてるフックをレールにひっかけあとはコースターのスピードとパワーが首を吹っ飛ばしてくれるってわけですよ」
「うーん」

でもそれって結構大変よね
新一の隣に座り推理を聞いていたあたしは彼の説明に納得するがいうだけだと簡単に聞こえるこの話はバランス感覚がいるんじゃないかと思う

「で、でたらめよ!!何を証拠に!?」
「ではお聞きしますが乗る前にあなたがつけてた真珠のネックレスいったいどこへいったんですか!?おそらくあなたはネックレスのヒモをピアノ線に変え、それに取り付けたフックはバッグの中に隠していた!!さらにあなたは体操をやっている!!ほかの女性ならともかくバランス感覚の鍛えられたあなたならコースターの上でもこのぐらいのことはできる!!」
「…」

この人って体操やってるのね、だったら問題ないわ
でもどうしてこの人が体操やってるって知ってるのかしら

「ちょっといい加減にしてよ!!じゃああの2人はどーなのよ?同じ手口なら後ろにいたあの人達の方が簡単にできるんじゃない?」
「あの2人はいかにも怪しいけどシロよ!!何者かは知らないけれど警察が来たとたんあんなにオロオロするのは変だわ!!もし犯人ならこうなることはわかっていたはずですからね!!」
「そう犯人は被害者が死ぬのを知っていたんですよ、だから殺す前に涙を流した」
「!?」

先ほどからずっとコソコソしている2人を疑うメガネの女性にそれはない、とあたしは反論する
すると新一は真犯人の彼女が泣いていたと断言する
指摘された彼女は驚いた顔をした


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bkm
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