FILE.16
「む、無駄よ…もう手遅れだわ…」
「しゃべっちゃダメだ!!」
「しゃべると傷口が…」
「ゲホゴホガホ」
「…」
「お、お嬢さんとボウヤは確か…探偵事務所にいた子達だったわよね…?どうしてここがわかったの?」
「「…」」
「発信器よ…」
「最初に探偵事務所で会った時に、偶然あなたの時計につけてしまったんだ…」

凄い出血だわ…
あたしは自分の両手についた雅美さんの血を見つめて新一と一緒に雅美さんの質問に答え始めた

「それを追ってたらあのホテルにたどり着き…そこであなたと遭遇し…」
「大きな荷物を運ぶあなたを見て」
「奪われた10億円を持ち去るところだとわかったの…」
「あ、あなた達はいったい!?」

雅美さんの質問に答えると、驚いた様に雅美さんはあたし達について聞いてくる
あたし達の小学生とは思えない行動と発言に驚いているんだと思う

「江戸川…いや…工藤新一と…」
「黒崎望…」
「「探偵さ/よ!!」」
「探偵…?助手…?あ、あの時計にそんな物を……」
「でも、あれは大男の時計だったのね…」
「いいえ。あれは彼が勢い余って広田さんを殺してしまった時に広田さんが抵抗して、彼の時計が壊れたから私のをあげたのよ…」

そう…
それで雅美さんの時計につけた発信器を追いかけた時、パチンコ屋にいたのは雅美さんじゃなくて大男だったって訳ね
雅美さんに偽名じゃなく本名を明かし、今度はあたし達が質問する


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bkm
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