FILE.15
「それに変よ!!だって雅美さんが捜してたお父さんは山形から出て来たのよ!!」
「ウーム、確かに変だ…広田さんが2人いる訳ないし…」
「変といえばもう1つ…」
「ん?」
「これは広田さんが勤めていたタクシー会社の人に聞いたんですがね…広田さんは毎日夕方になると客を乗せずにいつも同じコースをまわっていたそうなんです…それも、猛スピードで…」
「そりゃー、ただのストレス解消ですよ…中年になるとよくあることだ…」
「はあ…」

お客を乗せずに会社の車でストレス解消って…
おじさんは中年になるとよくあることだといったがサングラスの探偵は納得してない様だった
あたしも納得してないけど

「で?この依頼者はどんな人なんですか?」
「えーっと…広田明28歳…身長は190cmを越える大男で…」
「お、大男だと!?」
「ハ、ハイ…」

そうか…警部のいってた男って…

―…

「首に残った手形から犯人はかなりの大男らしい…」

―…

まさか…

「で?この大男に広田さんの居所を教えたのか!?」
「ハ、ハイ…一応…そしたらその後広田さんが殺されたでしょ…これは何かあるなと思いまして…」
「そうだ、こいつだ!!こいつが広田さんを殺したんだ!!そして、いっしょにいた雅美さんもどこかに連れ去って…どこだ!?こいつの連絡先は!?」
「い、一応聞いたんですが…住所も電話番号もデタラメで…」
「なんだ…手がかりゼロか…」
「私もあなたなら何か知ってるんじゃないかと思ってここへ来たんですが…」
「フン…臆病なわりに好奇心は強いんですな…」

こ、この人…まちがいないわ!!
あの時、パチンコ屋で新一がぶつかったあの人よ!!


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bkm
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