FILE.14
「おいおい。そんなにおちこむなよ…」
「だって雅美さん、殺されてるかもしれないんでしょ…?」
「あ、ああ…」
「せっかく…せっかくお父さんに会えたのに…それなのにこんなのって…ひどすぎるよ〜っ!!」
「ま、まだ殺されたとはかぎらんぞ!!犯人に連れ去られただけかもしれんしな…まあ、警察も捜してくれるそうだからそんなに悲観するな…」

そうよ。蘭…まだあきらめちゃいけないわ!!
手遅れになる前になんとか広田さんを捜し出せたら…
でもどうしたらいいの…あまりにも手がかりがなさすぎる…
せめて、何か目印でもあれば…

「あ〜っ!!!」
「「「え?」」」
「あははのは!!」
「「…」」

なんか、新一の様子が変ね…
急に大声を出して叫んだかと思えば笑って誤魔化して電話ボックスの裏に隠れている

「新一くん?何をやってるのかしら…?」
「うわっ、望!!」

何もそんなに驚かなくても…
やっぱり気になったあたしは眼鏡のレンズを見ていた新一を後ろから呼んでみたら思ったより驚かれて逆にこっちがびっくりした

「雅美さんが来た時にさ、博士にもらったこのメガネの発信機を蘭に付けようとしたら間違って雅美さんの腕時計に付いちまったことを思い出したんだよ」
「なるほど、それが反応して移動していたら広田さんはまだ生きてるかも知れないってこと…位置は!?追いかけるわよ!!」
「えっ!?あ、ああ!!位置はここから北西4km…新宿だ!!」

手遅れになる前に広田さんを捜さなくちゃ…!!
新一は走って、あたしはローラーシューズのレベルを1に設定して急いで新宿へと向かう


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