「嫌ですよ。何で僕がそんなことしなくちゃならないんですか」
「他に頼める奴がいねぇんだ。知ってんだろ」
「知るも何も…。だったら土方さんが傍にいてあげればいいじゃないですか」
「そんなの当たり前だろうが。出来そうになくなった時のことを言ってんだよ、俺は」
「……出来そうになくなった時って?千鶴ちゃんを悲しませたら、僕が土方さん、貴方を斬りますよ」
「うっせぇ。俺だって悲しませたくなんかねぇよ。ただな、軍の奴に目ぇつけられちまったんだ。しょうがねぇだろ」
「…土方さんはいつもそうだ。自分は蔑ろにして、それで千鶴ちゃんが悲しまないとでも思ってるんですか!?言いましたよね、僕は、」
「俺だって悲しませたくなんかねぇよ!!言ってんだろ!?でもアイツを守るには俺が盾になるしかねぇんだよ!!」
「盾になるって…!!それは千鶴さんへの罪滅ぼしのつもりとかですか?!自分が守れなかったからって、そうやって自己満足で守った気になって…!!貴方がいなくなって千鶴ちゃんがどれだけ悲しむか分かってるんですか!?僕じゃ駄目なんですよ!!どうして僕じゃ駄目なんですか!!僕の方がこんなに、こんなに…っ」
「………」
「………分かりました。しょうがないですから僕が千鶴ちゃんを守ります。僕が千鶴ちゃんを奪っちゃったって文句はないですよね」
「……あるに決まってんだろ?アイツは俺のだ」
「『千鶴さん』は土方さんのだったんですから『千鶴ちゃん』は僕にくださいよ」
「駄目だ。アイツは俺のなんだよ……どっちもな」









090419/有海
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