「もし、僕が生まれ変われるなら、その時は、」
桜の木の下。貴方は言う。死に行くのは貴方ではないのに。
「必ず僕が君を迎えに行くよ。今度もまた絶対に君を好きになる。だからそれまで、どうか、」
嗚呼なんて愛おしい人。
「それまで待ってて。浮気、しちゃ駄目だよ」
そこで貴方は思い出したように、寂しそうに付け足した。
「……そう伝えて貰えるかな」
「……はい」
約束ですよ、そう言って微笑むと、貴方は泣きそうな顔で笑った。
「うん。……約束、だからね」






090125/有海

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