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「………大変だ笠松」

俺が部室でそう言うと、部誌を書いていた笠松がついと視線を上げる。

「お前の大変は大体程度か低いがまあ一応聞いてやろう」
「ツンデレ?」

思ったことを言っただけなのにぶん殴るぞという言葉と共に拳が飛んできた。すでにぶん殴ってんだけど?!
まあ(ツンデレ)笠松が話をきいてくれるようなので俺はこほんと小さく咳払い。

「…昨日三年の可愛い子を口説きに言ったんだが」
「………おう」
「森山彼女居るでしょ、って言われたんだけどこれってもしかして如月のことかな!?」
「もしかしなくても如月だろ」

やっぱり!?だよね!うわあああああ!!!!
俺の!モテモテスクールライフが!

「完ッ全に勘違いで俺の輝かしい日々が阻止されてたまるか…!」
「まあまず如月が居なくてもお前のその日々はないだろうけどな」

笠松は部誌を書き終わったのかよし、と呟いて席を立つ。

「ちょ、話は終わって」
「興味ねえよ」

俺をばっさりと一蹴して笠松は部誌を届けに行ったようだ。
さすが笠松。プレーも言葉も一蹴ですね………。

 




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