風邪を引くと決まって見る夢がある。

どっちかって言うとどうでもいいような、無意味な夢。これがまたぱっとしない印象のもので、毎度毎度起きたら忘れるようなものなんだけど、生まれてこの方ざっと２０年ほど？　風邪を引くたんびに見るもんだから、覚えちゃった夢なのだ。


夢の中での私はただぼーっとして、空に浮かぶ四角い箱を見続けている。
ぶわんと突然現れて大きさを変える四角い箱。透明なものもあればきれいな水色もあるし、黄土色だってある。大きさだって手に乗るサイズから、私よりも大きなサイズがある。そしてそれらがパチンっと割れるのだ。
できては割れ……割れてはできて……なんとも無意味な夢。
うーむ、やっぱり風邪のときは頭が痛いだけあって、脳かどこかがおかしいのかも。

試しに夢占いの本で探してもそれらしい記述はないし、だからといって次の風邪のときまでに対策ができるようなものでもないから手の打ちようがない。
予習できないのは本当にきついと思う。怖い夢じゃないからまだいいものの、これじゃ心許なくて仕方がないのだから。







　風邪と箱と飴ちゃんと




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