庭球 | ナノ
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先にこちらを読んでも面白いと思います

「ゆっきー。何か用?」
「ちょっ、雨依。部長にそんな口聞くなよ!」
「えっ? 私いつもこんな感じだよね? ゆっきー」

そうそう雨依は堅苦しくない方がいいんだよ。わかったかい。赤也? 俺の妹は単純にすごいと思う。部員があんなに恐れている部長にあれだけの口をきくとはなかなかなモノだ。

「そうだ。そうだ。赤也のせいで話しがズレたけど、何だったっけ?」
「そうそう。雨依。この夏美味しいもの食べたくない?」
「食べたい!」

そんな事で、夏の合宿に着いて来てしまった雨依。合宿所は氷帝の跡部さんが用意してくれる所だからもちろん食べ物は豪華だ。着くなり開会式と表してのパーティーが始まった。雨依を見張ってようと思って隣をみたがもういない。周りを見渡せば、部長とともに氷帝の所にいた。

「氷帝の跡部だよ。今回美味しいものが食べれるって言って着いて来た子。跡部会いたいって言ってたよね」
「ああ。本当に釣られて来たのか。別にいいが仕事出来るんだろうな? アーン?」
「うん。雨依は家で家事やってるから大丈夫だよ」
「何コソコソ話してるの? ゆっきー?」
「何でもないよ。とりあえず跡部合宿中よろしくね」
「? 宜しくお願いします。」

遠目から見ていたけど、失礼はしていないようでよかった。しかし、何で雨依はあんなに受け入れられるのだろうか。近寄って一緒にご飯を食べようと皿を2枚持っていくと、次は日吉と話しをし始めた。アイツ変な事雨依にしたら容赦しねぇ。

しばらく見ていると急に日吉が怒りだして、雨依は部長に引きづられてご飯を食べ始めた。なぜか日吉がこっちを睨んでくるので近づいた。

「お前の妹はどうなってるんだ?」
「何か言われたか?」
「うるさい。このワカメ!」
「はぁ? 急にキレんなよ! このキノコ!」


夏の合宿のヒトコマ
(止めなくていいの?)
(くだれねぇ。やれせておけ)
(アハハ。相変わらず仲がいいね)



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日吉が後々思いだす合宿の日。赤也視点で。

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