生きている意味

12.流サワト


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「ねえサワト、アスマ先生が食事連れてってくれるって。サワトはいつ暇?」

チョウジが勢いよく切り出した。

つい先ほどまで照れながら、マガナミの見舞いに行きたいと言っていた彼はどこへ行ったのか。

シカマルは苦笑した。

サワトはチョウジを見て、それからアスマに視線を移し、最後にシカマルに目を合わせてから、にっこりと笑った。

「そうだな、予定確認してチョウジに連絡するよ。場所は?」

「うーん、いろいろ候補はあるんだけどね。まだ検討中なんだ。サワト、行きたい所ある?」

「んー…焼肉Qもいいけど、たまには別のところでもいいよね」

「うん、そうだよね…!」

「あっ、お寿司なんていいかも」

「寿司!いいね!じゃあ今回は寿司屋で決定!」

「センセ、ちゃんとお財布の中身確認しといてね」

サワトの振りに、アスマは引きつった笑みを浮かべ、小さく一歩後ずさる。

咳払いをして、半ば無理矢理話題を変えた。

「そういやこれから任務らしいな。長期任務の翌日で疲れが残ってるんじゃないのか?」

「そうですね、まあ多少は。大丈夫ですよ。そんなに難しい任務じゃないから」

「そうは言っても、気をつけろよ。そういう時は思わぬミスをするもんだ」

「気をつけます」

「サワトなら大丈夫だよね。シカマルも一緒だし」

「そうだね。頼んだよ、シカマル」

「おいおい、最初から人を頼みにするなよな」

「冷たいなぁ」

「ったく…んじゃ行くぞ」

「うん」

シカマルの言葉を合図に、シカマルとサワトは表情を引き締めた。

「じゃ、オレたちはこれで」

「気をつけてね」

「しっかりな」

チョウジとアスマに見送られ、シカマルとサワトは任務へと向かった。





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