生きている意味

26.その後の二人


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「おい、今度の日曜、マガナミ空いてっかな」

ある日、イズモに声を掛けられた。

「昨日の話じゃまだ予定入ってなかったと思いますけど、何でっスか」

「いやぁ、オレの近所のばあちゃんが腰痛めちまったらしくてさ。家事ができなくて困ってんだ」

マガナミに依頼したいということだろう。

最近は、マガナミを頼って、知り合いからそういう話を持ちかけられることも増えていた。

「日曜で平気なんスか」

「ああ。普段は近所の人たちが交代で面倒見てるんだけど、日曜だけどうしても都合がつかなくてな。頼めるか」

「聞いてみますよ。明日返事します」

「悪いな」

マガナミは一つ返事で引き受けた。

自分を頼って声を掛けてくれたことが嬉しいようだった。

最初はアスマやカカシがマガナミの仕事を斡旋していたが、この頃になると、その必要もなくなっていた。

以前の依頼主や彼女の評判を聞いたその知り合いたちが、直接マガナミに仕事を頼みに来るようになっていたのだ。

『なんでも屋さんのマガナミちゃん』

そんな風に呼ばれているのを通りで耳にするようになったのもこの頃だ。

そのことを口にすると、マガナミはくすぐったそうに笑った。

その笑顔を見ると、なんとなく安心する自分がいた。


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