26.その後の二人
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夕食の後片付けも終わり、マガナミが縁側に座っていると、シカマルがやってきて隣に腰を下ろした。
「よかったな」
「うん」
「最初は大変だろうけど、がんばれよ」
「うん」
マガナミはシカマルを仰ぐ。
「私、がんばる。がんばるね」
シカマルはフッと笑った。
「ああ」
庭から虫たちの気持ちよさげな声が聞こえてくる。
夜は鹿威しを固定してあるので、なおよく響いた。
この鳴き声だけで体感温度が数度下がる気がする。
「なあ、お前さ」
シカマルがポツリと呟いた。
マガナミは小さく首を傾げて先を促す。
「忍術の練習、してみるか?」
マガナミは目をパチクリさせた。
「忍術?」
「ああ」
「出来るの?私にも」
シカマルは眉を寄せて頭を掻く。
「忍術を発動するためのチャクラは誰にでも流れてるからな。血みたいなもんだ。でもま、向き不向きはある。それはやってみなきゃわかんねーよ」
マガナミは力強く首を振った。
「やる」
「…そうか」
厳しいぞ、とシカマルは意地悪そうに笑った。
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