「な………っ!当たり…まえだろ…。好き…だよ…。廉造のこと…。廉造じゃなきゃ…だめだ」「燐………っ」頭が熱くてくらくらして。でもなぜか心地よくて、唇を燐のそれにいつの間にか押し付けていた。…初めて触れた唇は柔らかくて、熱かった。

唇を離せば、綺麗な青みがかった蕩けるような熱を帯びた瞳とぶつかって、恥ずかしくなって…志摩は下唇を噛んだ。「廉……造…」「…っ、堪忍え、燐…」「…っ…い」「え…」「も…一回……して…くれねぇ…?」甘えるような、すがるようなその声に、理性がぐらついた。


「…え、ぇえ…の…?」「…っん…」ふいと目をそらした燐の睫毛はふるふると小刻みに震えていて、瞳には微かに水の膜が張っていて、綺麗で…。お粥がさめてしまいそうなくらい湯気が小さくなっていたが 志摩には今は気にならなかった。

「…燐…。目…閉じぃ…?」「っ…うん…」両手で燐の頬を包み、静かに口付けた。唇を離し、絡み合う視線に耐えきれずにまた口付ければ、燐が名残惜しげに唇を薄く開いた。まるでそれは誘っているかのようで。
「…ん…、っ…」気づけば舌を隙間から侵入させていて、燐の舌に絡み付いていた。「り…、っん…」石榴色の綺麗な歯茎をなぞりながら、舌先をちゅるりと吸ってやる。鼻から抜けるような燐の声が鼓膜を震わせて、煩いくらいの鼓動と連動して、志摩の余裕は徐々に崩れていった。



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