成歩堂なんでも事務所弁当事件
日曜日の成歩堂なんでも事務所。
資料に目を通していた王泥喜の傍らの時計がお昼の12時を指して、そろそろお昼だなぁなんてぼんやり思っていたら、ソファーに座りながらテレビを見ていたみぬきが あっ と声を上げた。
「王泥喜さん王泥喜さん!!」
「?どうしたのみぬきちゃん。」
忙しなく名前を呼んでくるみぬきに王泥喜は小首を傾げた。
「ガリュー検事が出てるんですよ!」
声のトーンを明らかに上げて彼女はテレビを指差す。
「…へ、へぇ」
(あの検事がテレビに出てるなんていつものことだろ…)
味気ない返事を返してまた資料に目を通し始めた王泥喜に、みぬきがいかにもその態度に不服げだったが見なかったことにする。
しかし彼が卓上の湯飲みに手を伸ばし口をつけたその瞬間、事件は起こった。
『響也さん!!それってまさか彼女の手作り弁当ですか!?』
「ぶふっ!!!!!!!!????????」
「ちょっとオドロキさん、汚いですよ」
思い切り というか盛大にお茶を噴いてしまった。
なんなんだと近くのおしぼりで服やら書類を急いで拭きながらテレビに目をやると、何やらかなりの記者に響也が囲まれていた。
彼の手には今朝自分が彼に持たせた弁当が…。
『そうなんだよ!毎日作ってくれてるんだ!僕の自慢なんだよ』
(げえええええええええええええええ!?)
ちょっとちょっとちょっと!!!
なに言ってくれてるんだこの馬鹿検事!
なに堂々と見せてるんだ!やめろ!
「あれ、どうしたのオドロキくん。頭かかえて…」
向こうからグラスを持った成歩堂が歩いてくる。大方ブドウジュースでも飲むつもりだったのだろうが、テレビから聞こえてきた音声に気だるげな目をテレビへと向けた。
『響也さんの彼女ってどんな人なんですか!?』
『そうだなぁ…弁護士で、色は赤が好きで、ちょっと童顔で可愛いオデコがチャームポイント!かな』
(おいおいおいおい…それ答え言ってるようなものじゃないか…)
もうツッコミきれない…と項垂れている側で、成歩堂の方からグラスがピシッ!!!!とイヤな音を立ててたような…気がする…。
「あーっ、パパ割っちゃったの!?それマジックで使う予定だったのにー!」
「あっはっはっはっはっはっ、ゴメンねみぬき。ちょっと考えごとしてて」
(気のせいじゃなかったアァアアア!)
どうやら響也は鬼の姑 もとい成歩堂様にロックオン完了されてしまったようである。
心の中で響也に合掌していると、テレビの彼がまたまたとんでもなことを言い出した。
『ぁ…話してたら会いたくなって来ちゃったよ…!
今から会いに行くよ!じゃあね!!!!!!みんな!!!』
いつ弁当をしまったのか分からない響也が自慢のバイクに跨がって 某お笑い芸人よろしく、トゥース のポーズを取って走っていった。
記者たちがポカーンとしている中 成歩堂なんでも事務所メンバーも同じくポカーンとしていた。
どうやらあのとんでも王子の頭の中はタイホくんの着ぐるみよりもスッカスカらしい。
とりあえず今のは聞かなかったことにして、資料を戻しに席を立った。
その際、後ろから
「みぬき、マジックパンツから金属バット出せるかい?」
「出せるけど、野球でもするの?パパ」
なんて会話が聞こえた気がするが 今度こそ気のせいにして片付けることにした。
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ノリで書いたからあんま深く考えてはいないwwwww
とりあえず成歩堂パパは響也を敵視してたらいいなと思います!!(^o^)
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