偶然の邂逅
放浪組とサトシ一行
「ごめんなさい、サトシ君‥‥‥かな?」
船の上、控えめに呼ばれた自分の名前にサトシは振り返る。続くようにアイリス、デントも振り返り、先の人物に目を丸くする。
「えっ?あっヒカリ!!」
「どうしたの!?確かシンオウに帰ったんじゃ‥‥‥」
「ポッチャマはどうしたんだい?それにその服は一体‥‥‥」
久しぶりだと再会の喜びを交わし合おうと駆け寄る。そんな中、ピカチュウとキバゴだけが控えめな声でその場にとどまった。
ハイタッチしようとするサトシの手に、戸惑うように両手を上げて困ったように眉をひそめた。
「ごめんね驚かせちゃって。私はダイヤ、ヒカリの従姉妹よ」
「えっ!従姉妹!?」
控えめにダイヤが自己紹介をすれば、サトシ達は目を丸くしてダイヤを見る。
確かにヒカリより背も高く、どことなく雰囲気に落ち着きがある。
ピカチュウとキバゴもそれぞれサトシとアイリスの肩に乗り、感嘆したような声を漏らす。
「そうだったんだ。俺サトシです!こっちは相棒のピカチュウ」
「私はアイリス!この子はキバゴ」
「ポケモンソムリエのデントと言います」
「改めて、シンオウから来たダイヤです。よろしくね」
ダイヤが手をさしだし、サトシと握手を交わす。
「ダイヤーあんまり目立つことしてると連絡が」
だるそうな声を出しながら船内から男が一人出てくる。
年はダイヤと同じくらいの、どことなく雰囲気がサトシと似ている青年たった。
「ファイア、みんな紹介するね。私の旅のパートナーのファイア」
紹介された当の本人は、手すりにつかまり二度ほど伸びをし体中をバキバキと鳴らす。
その音に少し引いたサトシ達だが、ファイアは体勢を戻すと、敵意のない笑顔をむけた。
「よろしく、ちなみにカントー出身だ」
*****
続かない