ルールを守って楽しくゲーム *
ゴシルゴ
竜の穴の中、修行場の隅。
そこでポリポリとゴールドとシルバーはポッキーを食べていた。
二人の足下に置いてある空箱を見ていたゴールドが唐突に口を開いた。
「シルバーってポッキーゲームしたことある?」
「ない」
くだらないといわんばかりの否定に少し愉快になったゴールドはポッキーを持ちながら「じゃあやらね?ただの度胸試しじゃん」
ほれ、とポッキーの端を口にくわえてシルバーに向き直る。
これで友達だったらブン殴ってただろうとシルバーは直感した。
しかし生憎ゴールドは友達の枠を飛び越え、恋人の位置にいる。
かわいさ余って憎さ百倍とは少し違うが、いつもケンカをしているような恋人のその行動を無碍にする気はなく。
「‥‥おまえが負けたらいかりまんじゅう」
そういってゴールドとは反対側の端を口に含む。
そのシルバーの様子にニヤニヤしながらもゴールドはスタートの声を上げた。
ポリポリ、ポリポリ‥‥‥‥
((ペースはえぇ))
お互いそうは思っても、負ける気はないからか徐々に食べる速度を上げていく。
そしてあっという間に二人の顔は鼻と鼻がくっつくほどに近づいた。
そろそろ流石にヤバい。そう感じたシルバーは顔を横に振りポッキーを折る。
が、それがいけなかった。
ガツッと鈍い音が響き、シルバーは口をおさえ痛みに耐える。血こそ出なかったがジンジンと痛みが広がる。
ゴールドもそれは同じらしく歯を触って欠けていないか確認している。
ほぼ同時にポッキーを折ろうと動いたために、歯と歯がぶつかり合った。
至近距離まで意地を張ったために起こった悲劇。
「いてぇ」
「俺もいてぇよ‥‥‥」
「お前ががっつくから」
「シルバーこそ早かっただろ」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
((もうこいつとポッキーゲームはしない))
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日記から膨らませたら赤面が消えた
甘いとかよりは親友の延長線上のゴシルゴが好きかもしれない