勝者は誰?
ムツキとチカゲ
「ねぇチカゲ」
人は死んだらどうなると思う
珍しく語尾を伸ばさないで聞いてきた半霊に加えていたフォークを落としそうになる
「・・・・・妥当な言い方だと灰になり埋められるけどお前はそれを聞きたい訳じゃないだろ」
「うん。さすがはチカゲ博士分かってるね
僕は知りたい、人の終わりを知ることのできない境地を……出来ることなら半霊のまま不死になれればいいと思ったよ。でも違う、この体は不老であって不死じゃない。いずれはこの姿で心が老いていく‥‥‥
でもまだ可能性があるなら」
「不死になってみたいとでも言うか?馬鹿げてるな」
半霊が腕に力を入れた時何がいいたいか理解し呆れた。なんてわがままな奴だ。
今の半霊の体は科学者からしたら喉から手がでるほどほしいのに。それで充分ではないという。
「馬鹿げてる?いや素晴らしい事だよ!誰よりも上に‥‥上に行けるんだから
だからチカゲ君の力貸してよ」
俺の首にそっと手をかける半霊。その手は人と呼ぶには冷たすぎる手だった。
はぁ、と息を吐き出し手に持っていたフォークを持ち直し半霊の首にあてがう。
よける気のない半霊はただ冷えた目で見ているだけだった。
「くだらないな、そんなに今を捨てたいなら全てを俺に渡すことだ」
お互い一歩も動かず表情を伺う。
半霊が力を加えれば辺りには骨の軋み折れる音が木霊するだろう。
俺がフォークを突き立てれば辺りには鮮やかな赤が広がり一つ大きな音がなるだろう。
さぁ勝者はどっち?
-------
未送信メールにあったのであげる
露骨な表現を避けてグロい文とか書いてみたい