get&gift | ナノ






ファイア+ダイヤ



「ありがとねファイア、こんな辺境まで案内して貰っちゃって」

「きにすんな」


ここはカントーの中でも有数の星のスポット

ダイヤがこの時期になると星が見たくなるからどこかオススメはないかと聞いてきたから
連れてきた


星が見たくなるのは以前までパーティーに居たジラーチが1000年の眠りについたからだと思う

俺はそんな別れをしたことないからわかんねぇけど


「なぁ、なんでジラーチは長く長く眠るんだろうな」

人を置いていくことはジラーチもつらいはず
なのに、と俺がそう呟けばダイヤは空を仰ぐ




「ジラーチはさ」

ダイヤが小さく言葉を綴る


「ジラーチはきっと星たちの中にある何かに祈っているんだと思うんだ
その祈りは1000年祈り続けなきゃいけない

だから1000年祈ってほんの少し休憩する。そしてまた祈る


そうしていくんだよ、私たちの為に」

「俺たちの為?」


ダイヤに向き直ればそう、と一息ついて

「だって私たちは星や神様に祈ることはできても、1000年もかけて願うことなんてできないでしょ?
ジラーチは私たち人やポケモンの為に祈ってる」


具体的には分かんないけど、そんな気がするんだ

そう言うダイヤはもう会えないジラーチを考えているようで凄くせつない顔をしていた



「・・・・うーん。なんていうかさ、こういうのはどうだ?」


ぴょんっと立ち上がって星空を仰ぐ

「ジラーチが祈ってるのは全員の笑顔とか感情が守られること

そりゃ、感情は楽しいとかいいもんばっかじゃないけどさ
権力の強い奴に服従しても悔しいとかそういう感情があるのは勝ち組だろ?」

そういう俺も勝ち組だー!!と空に叫ぶ


ダイヤはぽかんとしてたけど

「なるほど、やっぱり旅の先輩は凄いね」

ってニヤッと笑ってから、じゃあ私も勝ち組ー!!と叫んで


「ファイア、バトルしよ!どっちが真の勝ち組か」
「おう、決めますか」


今は眠ってる君に捧げます





星々に願いを
Hello Hello!!Do you hear my voice?



fin.


2010七夕

20100708







人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -