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主♂N



「ブラック!世界を回ったときに君を紹介したいって思った人に会ったんだ!」


そういってブラックに飛行機のチケットを渡してたNに流されるまま

イッシュからはるか遠く・・・

何個かの海を越え




二人はシンオウ地方に来ていた




「寒い」
「北のほうだからね、これでもマシなんだってさっき天気予報でいってたよ」


さあ行こうかと手持ちのボールを片手にNは歩き出す
ブラックはこの先に人がいるのかと納得し同様にボールを取り出し後に続いた


のだが



「ポケモン強くないか・・・・」

ぼそりとブラックは呟く、それもそのはず先ほどから出てくるポケモンは、
おそらくイッシュのチャンピオンロードに生息するポケモンに匹敵する強さを持っている

そのつぶやきを拾ったNは振り返りそうかい?と首をかしげつつまた前を向いた


ブラックはその自然な動作に顔が緩むのを感じ、こちらを向いていないとはいえNから顔をそらした


新しく広がった視界の先に大きな豪邸と巨大な建物が見え、ブラックは驚く
サザナミタウンの大金持ちの家にも負けていないと思うほどの造りの建物を指差し


「N・・・まさか目的地あれだったり「あっ!!あれだよブラック!」・・・」


嬉しそうにズンズン進むNに対し、Nの交友関係に一抹の不安を覚えたブラックはゆっくり進んだ


家の前には少女が立っており、二人を視界にとらえると、走り寄って笑いかけてきた

「久しぶりN、それにあなたがブラック君ね」

はじめまして、と挨拶してくる少女にNは戸惑いと疑問の混じった声をあげた


「ダイヤ、なんでブラックの名前を知ってるんだい?」
「え、紹介してなかったの」

イッシュとシンオウと地球の反対とまではいかないが遠い
紹介もしていないのにブラックを知っているダイヤに、
ブラックはプラズマ団やゲーチスと繋がりがあるのではと疑いの目を向ける


「あら、それなら簡単よ。
各地方のチャンピオンが交代すると全地方のリーグに知らせが届くの

あとハンサムさんと知り合いだから“他の地方で私みたいな勇敢な少年に会った”って聞かされてたし

改めて、私はダイヤ!
シンオウ地方のチャンピオン・・・といってもいつもは他の人に任せきりなんだけどね」


しかしダイヤがあっけらかんとが答えた内容は二人を驚かせた
シンオウリーグのチャンピオンと言っていた女性と手合わせをし、何度も負けているブラックは
あの人が代理なんてどれだけレベルの高いリーグなんだと純粋に戦ってみたいと思った


しかし驚いた二人の様子を無視してダイヤは二人を別荘に押し込み、
ソファーに座らせ、部屋の奥にあるキッチンに入って行った


ソファーに座らされた二人は改めて建物の立派さに呆然とし辺りを見回す



「そんなに見てもつまらないだけだよ」

戻ってきたダイヤは苦笑しながらトレイで運んできた飲み物を二人の前に置くと
反対の小さなソファーに腰掛けた

ここまで休憩を挟まず来たせいか喉がカラカラだった二人は飲み物を手に取り飲み始める


ダイヤはその様子を見てほほえましそうにみていた




「アーティさんにモデルにさせられかけて・・・」
「あの時は凄かったよね、ヒウンシティの人全員敵に回したのは怖かったよ」

「それはお気の毒さま、でもイッシュのジムリーダーが個性的ね

そういえば」

ダイヤが言葉を続けようとしたときインターホンが鳴り響いた


ダイヤはちょっと待ってて、と席を立って玄関に向かっていった


「誰かな?」
「さぁ?チャンピオンだったら面白いよね

N、ダイヤさんに僕達付き合ってるって言ってる?」

ソファーからは玄関が見えないのでおとなしく前を向いて待つことにしたが
ブラックはここにきてから疑問に思っていたことをNに質問する

いきなりの質問にNはボンっと顔を赤くした後、ゆっくり元に戻り小さく言ってないと告げた


その答えにそうと言ってからブラックはあごに指を置いて考え初めた、するとパタパタと二つの足音が聞こえて
ブラックは考えをやめ、Nはまだ少し赤かった顔を横に数回振って足音の方向に振り返った


「お前らが新しいダイヤの知り合い?」

後ろから歩いてきたダイヤが呆れたような顔で間髪いれず

「ファイア、自己紹介忘れてる・・・

ブラック君にN、紹介するね。彼はファイア、私のカントー地方の友達」


その慣れた様子を見てNはいつもこんな感じなんだと思い、ダイヤにお疲れ様ですと心中でねぎらった


よろしくと手を挙げて笑うファイアにブラックとNは一礼してから


「Nです、イッシュからきました。それでこっちが」


Nがブラックに繋げるように自己紹介をするとブラックはシンオウに来てから作っていなかった、いつも通りの意地悪そうな笑顔を作って



「僕はブラック、Nの恋人です」



数秒の間の後、Nはボンっと音をたて先ほどの質問の時より真っ赤に顔を染め上げた
ファイアはびっくりしているがダイヤは楽しそうに笑っている

しかしそんなことは気にせずNはブラックに叫ぶように尋ねた

「ブブブブラックっ!なん、で今・・・!!」

完全にあがっているNにブラックは笑顔で


「だってそのために来たんだろ?」

「ちがっ、ただ・・・・」

支離滅裂の言葉を並べるNはおそらく何も今会ったばかりの人に言わなくてもと言いたいのだろうとブラックは汲み取っていく

それでも、いいんだよ。とブラックはNのまだ熱の集まった頬にキスをして抱きしめた



知ってほしいこと
君と僕が付き合っていて互いに思いあっていること
世界中の人が知っても僕は構わないんだ



「見せつけるというより完全にアウェイだな・・・」
「そうかな?大体カップルってこんな感じでしょ?」
「お前の周りのバカップルの多さが見て取れる発言だな」



fin.


1周年フリリク小説


20110104 那月







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