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レッド+手持ち




「お前にはこのピカチュウをやろう!」



オーキド博士にそう言われてからどれくらいの月日が流れただろう。
僕は俺に変わり、トレーナーからチャンピオンに、チャンピオンからまたトレーナーに……
あの頃出会った仲間もすっかり成長した心強い味方。


「ピカチュウアイアンテール」

修行相手のシロガネ山のポケモンと向き合い手早く指示を出す。



―ピカチュウ10万ボルト!!
  ピカァ?―

初めてのバトルは出せない技を言って困らせたりした。今ではそんなことありえない。

「ピカピ!」


ピカチュウの声にその場所から飛びのけ体制を整える。数秒遅れていたらリングマの爪の餌食だった。

こうやって心を通わせれるようになったのは何時だろう。
変に機嫌を取ろうとして拗ねさせたこともある。


「……かみなり」

一際大きな雷がリングマに直撃しリングマが戦闘不能特有のうず目になったのを確認して踵返した。



洞窟に足を進め火の番をしていたリザードンの首を撫でる。
気持ち良さそうに目を閉じるこの子も最初は人間不信で夜中にいきなりボールから出たりしてた。

撫でる手を止めボールからポケモンを出す。


カメックス、フシギバナ、エーフィ、ラプラス、カビゴンそしてリザードンとピカチュウ。
皆揃って首をかしげて俺を見る。


「いつもありがとう」

こんな俺と一緒にいてくれて本当にありがとう。


それを聞いた瞬間皆一斉に俺の周りを囲む。

何時かリーグ制覇を果たした時と同じように俺を潰さないように優しく。



微笑みながら思った。
今度誰かが来たらポケモンに改めて感謝を伝えるよう勧めてみよう。

そういえばシンオウにはありがとうの花があるんだっけ、今度山を降りたときにでも見に行こう。



抱えきれない思い出とともに
お互いのありがとうを伝えにいこう
これからも最高のパートナーそして最高の仲間達と一緒に



fin.


20110330







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