とある本の一節よりー
あるところに一人の少年がいました。
少年はいつもどこかを見ていました。
見ている先は部屋の外の草むら。
物心ついても少年の関心はポケモンを持たないと行くことのできない草むらの先でした。
ある日ただ外を見続ける生活に終止符が打たれました。
幼馴染の祖父がポケモンをくれたのです。
少年は初めてのポケモンに戸惑いながらも優しく接しました。
その心にこたえるようにポケモンもだんだんと少年になつきました。
旅を初めて少しするとポケモンを使って悪事を行う集団の存在を知りました。
少年はポケモンがかわいそうで仕方ありません。
少年は次々と集団と戦い、そして少年は集団の解散まで追いやりました。
そしてついにチャンピオンまで上り詰めることができました。
しかしその先に待っていたのはとてもつまらない日常でした。
相手は少年に倒されると悔しがることもなくああ無理だったさすが、と笑って帰って行くのです。
少年を取り巻く人々は若いチャンピオンに群がりあることもないこともたずね、作り上げていきます。
少年はそんな対戦相手の態度と人の醜い心に日に日に心が疲れて行くのが分かりました。
そしてついに少年は心を閉ざしてチャンピオンをやめさらなる強さを求めシロガネ山の奥地に足を進めました。
いつか流れる噂にやってくる対戦相手を待つために何度倒しても繰り返し繰り返し挑むことをやめない。
強い力を少年は求めました。
そして3年の月日が経ちました。
今の少年のそばにはポケモン、少年と互角の実力をもつ少女や少年を先輩と慕う少年少女達いつも少年を心配している幼馴染こんなにも沢山の人に囲まれています。
すさんだ人の心のせいで人を拒絶していた少年は何時からか笑うようになりました。
fin.
20101120完成→20110330修正