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ぐり、と宮地の熱が体の奥をえぐった。痛くないか聞く癖に痛いと言ってもやめてはくれない。宮地の前の彼氏はこんなセックスではなく、自分勝手に腰を振って終わらせるような人だったから、それに比べると宮地が如何に私を大事にしてくれているのか分かる。

「最近、あんまり痛がんねーな」
「みゃーじがいつも、するから、」
「ふーん。じゃあ、気持ちい?」

ぐち、と先程までゆっくり抉られていた奥を突かれた。動かないように押さえつけられているだけなのに背中をゾクゾクと何かが駆け上がる。この感覚は知っていた。

「やっ、や、っー…ぁあ」

奥に押し付けられただけでイってしまうほど感じやすい身体だっただろうか?そして何時もより長い絶頂に浸っていると、宮地が腰を動かした。
 
「ははっ、イってやんの」
「ぃ、や…っだめ、動かないで」
「嫌」

奥ばかりを責め立てるために彼の肩に掛けられた自分の足が跳ねていた。容赦なく奥まで叩きつけられる快感に為すすべもなくただイき続けた。
イきすぎで意識を飛ばすなんて今まで経験したことが無かった。自分がイっているのか居ないのかさえ分からなくなって、気がついたら温めたタオルで宮地が体を清めてくれていた。

「きよし」
「あ?あー、起きたか。まだ寝てろ」
「ん」

温かいタオルも気持ちよかったが、何より壊れ物を扱うみたいに優しく触れる宮地の手が気持ちよくて瞼が落ち掛ける。

「ねーどれくらい飛んでた。」
「一時間くらいか?名前が気絶して二回くらいヤったから」
「は、」

私が覚えている限り、宮地は二回ゴムを替えた。つまり二回は出したのだ。それからまだヤっていたとは末恐ろしい。

「名前もイきっぱなしだっただろうが」
「だって…」

今まで今回程激しくしなかったし、だいたいいれてから暫く毎回奥をぐるぐると抉ってから一回イって終わりだった。だから宮地がこんなに激しくするなんて知らなかったのだ。

「言っとくけど、今日のが俺のセックスだから」
「今まで我慢してたってこと?」
「って言っても俺がしたくてしてた訳だし。気にすんなよ」

タンスから出したTシャツを私に投げて、もう冷たくなっているタオルと私の下に敷いていたバスタオルと共に持って行ってしまった。帰ってきた宮地の手には水、何時もは投げてくる癖に今日は投げて来ない。

「私も欲しい」
「来いよ」

未だダルさの残る体を無理やり起こしてさっき貰ったTシャツとベッドの下に放られていた下着をつけようとして…やめた。Tシャツだけ着て宮地の横に座りテーブルに置かれたペットボトルに手を伸ばした。

「宮地って絶倫だったんだね」
「奥、開発された淫乱には持って来いだろ」

こういうとき、本当に意地の悪い人だと思う。そんな風にしたのは自分であるくせに。
それでも、付き合う前に比べれば私に対する当たりは柔らかくなっているし轢く、刺すとかいう暴言が減ったのは大事にされているからだと信じたい。

「ほんとに宮地って性格悪い。ドルヲタだし」
「はぁ?てめぇアイドル舐めんなよ埋めるぞ」
「性格悪いのは否定しないんだ」

前にも同じ会話をしたような気がするが、その時は確かこの後宮地はそんな男が好きな馬鹿女が大口叩いてんじゃねーよと言い返してきた。多分また同じことを言われるんだろうなーと思い宮地の体にもたれた。





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