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※M彼女とS彼氏の憂鬱の続編です









「さぁ、楽しいお仕置きタイムだ」


ギシギシとベッドのスプリングが軋んだ。目の前にあるのは精市の顔。今日一日ずっと精市は機嫌が悪かった。と言うのも昼休みからなのだけど。私が女の子達に手を出されてからだ。にっこりと笑って居るくせに目が全く笑っていない。ギリッと握り締められた手首に力が込められた。


「何考えてんの」
「せーいちのこと」
「ふぅん」


精市は私が嫌がっても行為に及ぶから私は基本的に抵抗しない。耳元に寄せられた精市の唇は、私の耳を侵していく。ゾクゾクと背中を何かが走る。手際よく服を取り去りながら精市は私を追い詰める。抵抗なんてしないのを知っている癖に私の両手は縛られてしまった。


「あ、ぅ…っや!」
「いいね、全部見えるよ」

いくら何でも恥ずかしい。生まれたままの姿で、両足を開かれて、自然と目に涙が溜まる。閉じようとしたって力でかなう筈もなくされるがまま。顔を背けた。


「いいね、その顔。」
「いっ!まっ…っああ!」
「馬鹿だな。いつもみたいにしただけじゃあ調教にならないだろ」


私のナカに指を三本一気に突き立てて、バラバラに動かしながら抜き差しを始めた。何度となく精市に抱かれてきた私の身体はその愛撫に素直に反応してしまう。イイところだけを攻められて、あっという間に私は絶頂に上り詰めた。それでも息をつく暇もなくまた、快感に飲まれる。


「指だけでこんなにイくなんてね」


愛液がべったりついた指を妖艶に舐めながら精市は私にキスをした。すると、私から離れた精市は玩具を握って嫌らしく笑った。今までに見たことが無いような大きさで、恐怖心が沸き起こる。


「無理…壊れちゃ、う」
「壊すことが目的なのに?」


妖艶に私の太ももに手をかける精市は本当に、なんというか、格好いい。壊すだなんていわれて期待してしまう私は相当なドMだ。精市しか知らない身体は精市に触れられるだけで感じてしまう。


「ひっぃあ、せーい、ちが良いっんんぁあ!」
「そんなふうに言っても止めないけどね」


ズブズブと押し込まれた無機質なモノのスイッチを全快にして抜き差しする精市がどんな顔をしているのか分からない。でも大体は想像出来てしまうのだから経験って怖い。息をするのもままならないような激しさで、抵抗したいのに、それは縛られた手のお陰で叶わない


「っああ、せい、っち」





生理的な涙を流しながら身をよじり、俺の名前を必死に呼ぶ姿は俺を高ぶらせた。部活で部員たちをしごきあげるのとは違った満足感。膝で彼女に突き刺さっているものを押し込みながら両手の親指で頬に流れる涙を拭ってキスをした。


「ふっ、んん…」
「…名前は誰の物?」
「せっ、…っ、ふぁ、精市の…だよ」


スルリと手を拘束していたネクタイをほどいてバイブを抜き去ると、力のあまり入らない手で俺の首に手を回して抱きついてきた。この行動は、行為の最中に彼女が絶対するものだった。一番彼女からの愛を感じる行動


「…どうしたの?」
「すき」


好きを連呼。元々甘えん坊だったのに、尚更。背中に手を回して抱き寄せた。彼女の匂いに包まれていると言うことが安心感をうむ。射れたい、と囁きかけると小さくコクリと頷いたのを確認して素早く避妊具をつけた。一つになる時の快感。このまま一生繋がっていたい。だから、俺はいつも抜かずに眠る。朝の名前の反応も可愛いから。


「あっ、う…んぁ」
「俺の事だけ、考えて」
「ひあ!ぅんふぁ、」


がつがつと突き上げると激しさに比例して背中に彼女の爪が刺さる。キスマークの変わりのようなものだから、と俺の体に傷を付けたがらない名前を説き伏せたのが、ついこの間のようだ。無くなることを知らない痕は、体育の着替えなどの時に注目の的。それがいいんだけどね。


「俺だけの名前」
「ん、せーいっち…」
「もっと俺に依存して」







(俺が、こんなにも君に依存しているのだから)





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