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※下ネタ注意!







普通の彼氏彼女っていうものは、お互いに気持ちが通じてて自然と一緒にいたくなるような存在で大切なもの。らしい。周りにいる奴らの意見を纏めたらそうなった。今現在のテニス部に彼女が居る男は幸村だけだ。その幸村と幸村の彼女を見ていれば、その考えすら霞んでくる。


「ねぇ精市。私、また呼び出されたの」


部活終わりに彼女を交えて全員で帰るのにも慣れたし、普通に俺達に馴染んでいる。幸村の制服の裾を握って俯いたまま呼び出されたと言ったから、普通ならみんな心配するんだろうが俺達は特になにもしない。


「でね、早く幸村君と別れろよブスって言われたの!」
「そうなんだ、手は出されて無い?」
「うん。今日こそは平手打ちしてくれるって信じてたのに」
「それは流石に俺が許せないかな」


キラキラした満面の笑みで、まるで先生に誉められた!と言って喜ぶ小学生みたいな顔で幸村に一部始終を話している。普通、目に涙ためて言うだろ。なにこれ。初めて見たときは有り得ない風景すぎて何も言えなかった。今では馴れっこで、みんな笑いながら話をしている


「もうね、なんていうか、にやけそうになるの我慢するの大変だった。」
「我慢しなくていいだろ」
「あ!そっか、なに笑ってんだよこの雌豚が!とかって言ってくれるかな?」


もう大体わかっただろうか。この幸村の彼女はかなりのドM。でも、幸村が彼女に冷たくしたり苛めているのは見たことがない。今考えれば凄く不思議だった。幸村は生粋のドSなのに。


「口だけならいいけど打たれたりしてみろよ、どうなるか分かってるよね」


幸村が彼女にいつも俺たちに向けるような笑顔をした。すると、さっきまで顔がゆるんでたのに苗字の顔が真っ青になった。気をつけマス。え、そこは喜ぶところだろ!多分赤也とか仁王もそう思ってる。白々しく顔を背けて見ないようにしているからだ。


「じゃ、じゃあまたねぇー」
「うん。早く手出されればいいのにね。」


苗字の家の前で別れ際、幸村君はまた、意味深な言葉を吐いて苗字に軽くキスをした。おいおい、顔ひきつってるぜ…!
少し歩いてから、ふと仁王が幸村に聞いた。


「なぁ、幸村。ヤるときって…どーなん」
「どうって何。普通に俺がやりたいようにヤるだけ」
「あんだけドMなのにっすか?」


赤也…勇者だったんだなおまえ。みんなそこには触れないようにって思ってたのに、こいつ馬鹿だ。赤也の言葉に幸村は笑顔で答えた。


「名前ね、最中は凄い可愛いんだ。腰なんて振らないし、涙溜めて声我慢するし。だから無理やりしてるみたいでイイんだけどね」
「あ、あの名前先輩がっすか…?」


おれも激しく同感。絶対淫乱だと思ってた。だって虐められて喜ぶぐらいのMなんだせ?普通は淫乱だって思うよな


「そう。でも、縛ったり玩具使ったりすると感度が良くなるんだ」
「へ、へぇ」
「罵るとかなり締め付けるし」


クスクス笑いながら話しているが、幸村の言ってること普通の女子が聞いたらドン引きだぜ?なーんて言えねーけど。


「まさか、さっきの打たれたりしたら…って」
「え?ああ、あれ。いつもより厳しいお仕置きするって事」


いつもってなんすか…。泣き叫んで気絶したって止めないってこと。聞いてはならない事を聞いた気がして後悔。まじかよ。明日苗字に会ったら頑張れよって言ってやろう。


「あ!分かった、つまり結論。部長はヤってるときはドSなのに、名前先輩はそんなにドMじゃないって事っすね!」






(バッカ!そんなの全員分かってんだよ!)(やっぱりこのカップルやだ)(仁王?)(…プリッ)


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