俺を見て、
   憎んだ瞳でいいから





気が付いたら、高杉を押し倒していた。
驚きを隠せず見開いた隻眼。
はだけ、見えた白い肌。


「ぎ、銀時?」


まだ何をされるのか理解が出来てないのか抵抗はしない。
高杉が河上を愛しているのは知っていた、知っていたんだ。
でも、
高杉が愛おしいのは俺でなくては満足出来なかったのだ。


「ひあッ!?」


高杉の着流しを引き裂き自身を掴み乱暴に扱いた。


「や、やあ、ばんさ、い」


ビクビクとシナる四肢が可愛い。
でも、さ


「俺と一緒に居るのに河上の名前出すなんて良い度胸だな」


「ッッ!!」


頬を殴った。
その瞬間ハタハタと涙が零れ落ちて、見惚れた。
慣らしても出してもいない。
なのに俺は苛立ちと嫉妬に任せて高杉に挿入した。


「ああああッ!!」


悲痛な叫び。
裂けたのだろう。


「ああ、熱い、高杉ん中」


「やだ、やめて、ばんさいっ、助け、ふあっ、ああっ!」


万斉万斉って、ああうぜえ。
お前は俺のもんだろ?

グチャグチャといやらしい音が響き渡って、高杉は唇を噛み締めて黙って犯されていた。


「……んッ、は…ッ」


「声我慢すんなよ、」


「…ううッ!!」


前立腺をえぐった。
ビュクビュクと白濁が飛び散って高杉は肩で呼吸した。
高杉の中に精子を注ぐと高杉が平手打ちをかましてきた。


「……死んじまえ」


身体をよろめかせながら部屋を出て行った。

追い掛けようかと思ったが「死んじまえ」という高杉の声が妙に耳について離れなくてその場を動くことは出来なかった。




数日後、高杉を目撃した。
笠をかぶりぶらついていた。
高杉の隣には河上がいた。
まだお仕置きがたらないんだ。
後ろから高杉とアイツを追う。
笑う高杉が憎たらしくて首を絞めてあげようかとした。

ただ酷く幸せそうに微笑む高杉の表情に何故か涙が出た。
俺じゃ駄目なのか。
俺では足りないか。

そんなにアイツが好きか。
そんなにアイツが愛おしいか。


「万斉、」


甘えるような声に鼻がツンとした。

ザリッと石を蹴り飛ばした。


「…ぎ、とき…」


俺の存在に気が付くと殺気を込めた目で俺を見た。
いい。
俺を見てくれよ、
アイツが愛おしいと言うならば、
俺は憎いと思ってくれ。
お前の心を独占できればそれで、




Fin.




リクエストありがとうございました。



 
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