「黒子っちー何見てんの」


「先月の雑誌です。あと暑苦しいです黄瀬くん」


「ちょっ黒子っちあごがあごがイタイヒドイ」


「………」


「…どしたんスか火神っち。ぼっとして」


「あ? あー…いや、ちょっと思っただけ」


「何をですか?」


「オレたちって結構長くいるのにお互い名字呼びなんだってさ。あっちじゃファーストネームが当たり前だったから」


「ああ。そいえばそっスね」


「まあ、そんだけ。悪いな邪魔して」


「…あっ、じゃあ火神っち、これからオレのこと涼太って呼んでもいいっスよ!」


「はぁ?」


「オレも火神っちのこと大我って呼ぶっス。そそそしたらく、黒子っちのこと、テッ、テテッテツヤって呼んでもいいっスか!?」


(…こいつ黒子にマジすぎだろ)


「テツヤならいいですけど、テテッテツヤはやめてください」


「ああっ重要なトコで! オレのバカ!」


「モデルがロッカーに頭ぶつけんな。つーかロッカー壊れる」


「よ、よし、もっかい! もっかいっス!」


「どうぞ」






「テッ…テツッ、テツヤ!」


「違います」






(黄瀬くんはほんとに大事なとこで駄目ですね)

(っ、う、うわぁああん火神っちのバカー!)

(オレのせいかよ!!)








火神の「はぁ?」は「二人の時は呼んでんだろ」って意味
こ、これでも火黄なんですよ!
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テーマ「人外ファンタジー」
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