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返信:拍手 12/24
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お返事が遅くなってすみません!

あんな気分の悪くなる話を聞いていただいてありがとうございます。黒子について考えると、私の中ではどうしても黄瀬と緑間の視点から黒子を見てしまって、まっすぐ好きだとも嫌いだとも言えなくて、もやもやしてしまっていた気持ちが少しすっきりしました。

確かに黒子は、「青峰を超える」「自分のバスケ(=みんなで力を合わせて勝つ)でも青峰に勝てることを証明する」ために火神をまるで装備品のように扱っていると感じます。そもそもチーム一丸となってと言う割に、結論としては「自分一人が(あるいは彼らに対抗できる強さを持つ人と)キセキを負かす」という風にとれてしまう発言ばかりなのですよね。結局のところ、青峰の才能に勝てるのは同じ才能がある選手だけだと言い放つようで。

私個人としては黒バスという作品を、才能を鼻にかけて努力を踏みにじる彼らに努力の結集する力を教えてやりたい、というのがどことなくコンセプトのように感じているのですが、その主人公である黒子自身が、キセキたちの努力を「彼らは才能があるから」と踏みにじっているんですよね。才能がある人は努力なんてしなくても強いなんてことを、黄瀬や緑間たちの努力を間近で見てきたお前が言うのかと憤る気持ちもありました。

ただその一方で、黒子にとって大切なバスケ部という空間で、自分自身に初めて気づいてくれた青峰との、笑顔でバスケが出来ていたあの時間に執着してしまうのも分かるような気がするんです。お前みたいにバスケが好きだって努力するやつに悪いやつはいねえよ、と言ってくれた青峰が、才能というどちらにとってもどうしようもなかったものによって、結局は才能が全てなんだろうとバスケを諦めてしまったその背中を見て、彼がもう一度笑ってバスケをするところが見たいと望むことは、黒子にとってとても大切な感情だったのだろうと感じます。黒子自身が諦めかけていたバスケを青峰が諦めるなと言ってくれたのなら、今度は黒子が青峰のバスケを取り戻そう、信じよう、そう思ったのではないかなと思いました。結局のところ黒子の世界が青峰とのつながりだけで閉じてしまっていることは否めませんが、きっと黒子にとってはそれもバスケを続ける理由のひとつだったのではないでしょうか。

私にとってはその矛盾がどこか危ういような思春期にありがちな自己中心的思考で、そのもろさをどこか好んでいるのですが、貴女さまのように嫌悪感を持つ人も少なからずいるのだろうなと思います。偏った実感ですが、黒子総受けの作品にありがちな「黒子っちは天然でピュアで可愛くてマジ天使!」のような描写は私の感じる原作とはかけ離れすぎていてとても受け入れられません。ゆえに、おそらくそんな人たちにとっては、私の考えも受け入れられるものではないと思います。どちらにせよ、そんな風に感じる人もいるのだな、とお互いスルーしあっていくしかないのだろうなとも。

どの場所に、どのキャラに主観を置くかによって、作品というものの解釈は異なってくると思います。外側に押し付けるので無ければ、どんな解釈をしても、原作ではっきりと描写されているものが無ければ、それが正しい解釈で構わないのですよね。多数派の人たちは声が大きい分、自分たちの解釈を世間一般でも正しいものだと思ってしまいがちで、それが今回は少数派になってしまった私たちには違和感として残ってしまうのかなと思いました。

長々と書いてしまってすみません。コメントを読んで、もう一度考えなおして、こんなことなのかなあというのを固めるきっかけにしてしまいました。私の考えとしてはこんなところです。つたない文章ですが、少しでも何か伝えられることがあれば嬉しく思います。

拍手ありがとうございました!



2012/12/26






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