名前*
タイトル*
本文*
パソコンをつけてざっとメールを確認する。来て欲しい相手からはまったく音沙汰がない代わりに迷惑メールは腐るほど来ていたけれど別に嬉しくない。アイツ、不精だからな。メシちゃんと食ってんのかね。昔は近くにいるのが当たり前だったし、何ヶ月か会っていまいと全く平気だったのに、この頃はちゃんと食事してるかとか、無理しすぎてないかとか、そういうことがすぐ気になって、たぶんお互い歳を取ったからだ。メールの作成画面を立ち上げる。元気か。今日は何食べた?短い文面を送信して息をはいた。さて、コーヒーでも煎れるかと腰を 上げかけると携帯が着信を知らせた。画面には一番気にかけている人の名前がでていた。 「hello」 「hello…っじゃねーよバカガミいま何時だと思ってんスか!夜中の4時!こっち4時なの!」 「あーわりいな、忘れてた。」 「ったくもう!」 電話口からわんわんと響く声が無性に懐かしくて、笑ってしまった。/火神?不思議そうに聞いた黄瀬がふあ、と欠伸をするのが聞こえた。お前、起きてたのか。ん、寝てた、けど。段々と眠たくなってきたのか、ふにゃりと溶けはじめた声が答える。かがみから連絡きたらわかるようにちゃんと着信音せってい、してるし。へへ、珍しく素直に黄瀬が笑ったのがわかった。そこまでしてくれるなら連絡入れろよと思わないことはないけれど、とにかく、ああ、顔が見たい。 「黄瀬、」 「あー、あ、ごはん?赤飯にゴマしおかけてたべた、ような……」 「ちげえよ、いや聞いたけど。今週末帰る。」 「ん、まってる。」 まどろみに片足をつっこんだような覚束ない口調で黄瀬は言って、じゃあね、と電話を切った。こちらは日差しが眩しい午後2時だ。はやく、週末がくればいい。 ―― <font size="-2">/までで15分</font>
編集パス
編集
記事削除
∴
back
×
「#お仕置き」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -