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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「勘右衛門はさぁ、峠のお茶屋さんの新メニュー何回目で飽きた?」
「俺は三色団子以外食べないのでそもそも興味がないです」
「うん、期待通りの答えをありがとー」

やっぱりというかなんというか。
流行に流されない生き方は格好いいけど情報は大切なものだぞ、忍者として。

「大抵の人はねー、新作なんて一、二回で飽きるものなんだよ」

ちなみにこれが新作、と持っていた湯のみに口をつけながら盆の上の茶菓子を指差す。
柚子の香りが売りらしいけど上品過ぎて庶民の舌には合わない。
よくて六十点、来客時の茶菓子としては八十五点くらいにはなるだろうか。

「吉茂先輩ってそういうの買う人なんですね」
「うん、俺は一通り試すよ」

ダッツの糞高い新作も一々食べてたし。
まあ大方冷やかしと暇つぶしで次以降買うことは滅多になかったんだけど。

「それおいしかったんですか?」
「んー」

勘右衛門が茶菓子を指差し丸い目をぱちぱちと瞬かせていたので一つ口に突っ込んであげた。
幾度かの咀嚼の後何も言わず茶で飲みこんだところを見るとあまり好みではなかったのだろう。
一口ぶんだけ綺麗に切り取られた茶菓子を見て暫く考えた後自分の口に放り込む。

「わーい間接ちゅー」
「今更その程度で騒ぐとお思いですか」

うーん、ノリが悪い。
この緩さがお気に入りなので俺的にはなんら問題ないのだけれど。