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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -

おれは恋をしている。
エースのことが好きで好きでしかたないのだ。
鬱陶しいと言われようが気持ち悪いと言われようが、最近じゃ「構うからそうなるんだ」と鼻で笑ったイゾウの余計な一言のおかげで完全無視を決め込まれていようがものともせずに全力で求愛を続けていた。
ーーとはいえそんなおれにも全力を出せないときというものが確かにあって、昨日は疲労や睡眠不足、気候の変化に慣れない酒などが合わさった結果起こったえげつない二日酔いに意識が完全に持っていかれていた。
こんな状態でエースに会おうもんならテンションがおかしなことになって間違いなくゲロを吐く。
いくら好感度の底が見えていようが好きな子の前で無様なところは見せたくない。
そう思っていつもなら嬉々として向かうエースがいそうな場所を避け、一人静かに回復をはかった結果なんとか二日酔いが翌日まで続いて三日酔いに進化するという最悪の事態は避けられたわけだがそれでなぜおれは朝一でイゾウに罵られているのだろう。
一日姿が見えなかったんだから少しぐらい心配してくれてもいいだろうに。

「この馬鹿、ようやく気づいたかと思ったってのに二日酔いで引きこもってただけとはな」
「馬鹿とはなんだ馬鹿とは。ていうか気づくっていッてェ!?」

イゾウと話している背後からゴスッと脇腹を抉られて何事かと振り向くと仏頂面のエースと目が合い、ジロリと一睨み。
無視されていたはずなのに向こうからアクションを起こされ日課の告白も忘れて呆然としているうちにさっさときびすを返してしまったエースは、なぜかいつも以上に不機嫌そうだ。

「はあ……ったく、構わねェからこうなったんだろうが」
「いッ、は!?」

昨日自分がいないうちに何かあったのかと首をかしげるおれにイゾウが深々とため息をつき、バシリと頭を叩いてきた。
いい加減わかれよこの阿呆、ってだからなんのことだよちくしょうめ!