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戦闘で興奮して雄叫び上げてたら喉が枯れた。
マジかよおれの声帯そんな繊細なの?ってびっくりしてたら周りのやつらには「そりゃあれだけデカい声出し続けてりゃな」って納得されてて二度びっくり。
そこまではしゃいでる自覚全然なかったわ。
アドレナリンすげェ。
とにもかくにも一度痛めた喉というのはなかなか元には戻らないもので、唾液に消毒作用があるならすぐ良くなりそうなもんなのに三日たっても四日たっても不快感はしつこくへばりついたまま。
ようやく島についてもそんな調子でいつになったら治るのかとイライライライラしていた。
ら、なんと船長がお手製だという喉飴をくれた。
島で材料が調達できたから作ってくれたんだと。
外科医だから専門外のはずなのに船長印の喉飴は予想外によく効いて、なんというか、改めて船長の規格外っぷりを思い知った感じだ。
ころころと口内で飴を転がすと即効性抜群といった具合にスーッと引いていく喉の痛み。
ありがたい。
すごくありがたいが、ただ、どん引くぐらいクソ不味い。

「船長ー…これすげェ不味いんすけどー……」
「別に食えねェほどじゃないだろうが」
「いやもうすぐにでも吐き出したいくらいですって。ほら」

ちゅっと不意打ちで唇を重ねて「ね?不味いでしょ?」と同意を求めると船長はぽかんとした様子で目を見開き、顔を赤らめ、怒りに眉を吊り上げたかと思うと悔しそうに唇を噛んで、最終的に俯いて帽子の影で表情を隠しつつ「…………別に、」と呟いた。
不機嫌そうに顔を歪めながらもその場を動こうとしない船長の態度にニヤリと笑みを浮かべ、一瞬だったからわからなかっただけでしょうといちゃもんをつけて今度はねっとりとした深いキスをする。
飴がとけてなくなるまで続けていたらキスどころじゃなくなったのは言うまでもない。